白土三平「忍者武芸帳」は、同じ作者のカムイ伝、サスケに比べて入手も購読も難しかろうが、エポックメイキングの作品として知られており、また最後に影丸が処刑されるときの
「われらは遠くから来た。
そして遠くまで行くのだ」
という台詞も漫画史上の名台詞として知られている。
この出典を、ブログ「漫棚通信」http://mandanatsusin.cocolog-nifty.com/blog/がずっと追跡していたことはちょっと触れていたが、このたび
http://www.ringolab.com/note/natsume2/archives/004139.html#more
http://mandanatsusin.cocolog-nifty.com/blog/2006/01/post_7b20.html
などで一応の「決着」がつき、戦後漫画史の空白にピースがまたひとつ埋まった。
しかし結論以上に漫棚通信の、追跡の過程のほうがスリリングだったな。
関連全記事にあらためてリンクを張ろう。
白土三平ファンページという、ものごっついサイトがありまして、まあ、くわしいわ深いわ。そこの管理人、くもり氏の文章に、「忍者武芸帳」のあの有名な言葉についての言及がありました。
影丸の最後の言葉「われらは遠くから来た そして遠くまで行くのだ………」(初出写植ママ)は影丸(白土)独自の言葉としてネット上に広がっているが、これはイタリア共産党のパルミロ・トリアッティ(Palmiro Togliatti 1893-1964)の言葉を…(略)
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「われわれはどこから来たのか?われわれは何者か?」
というのは、連載中の星野之宣「ヤマタイカ」のキャッチコピーに使われていたし、映画版「機動警察パトレイバー」の1か2か、どっちかにヨーロッパを荒らした蛮族が廃墟に書き残した言葉として引用されている。
蛮族というとアッティラかオドアケルか大移動したゲルマン民族か。
そもそもそれは史実なのか。
それはとにかく、漫画だけではなく、実際の政治や歴史は演説、名台詞によって彩られている、というか彩らないと味気ない。
私は選挙に絡めて、検索しても見つからなかったマルコムXの言葉を紹介したことがあるが、実はファイルの中にかなりの「名言集」を蓄えている。折を見て紹介したい。