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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

河合克敏、ビッグコミックスピリッツに読みきり。

音楽漫画「NOWHERE MAN」です。
この前は、ヤングサンデーにラジコン漫画だったな。ふり幅が小さいんだか大きいんだか。


内容については「ベタベタやん」という批評を免れまい。
ネタバレはさけるけど、少なくとも、ストーリーの柱をつくるアイデアは、そうとう使い古されたというか一般化したものだ。わたしゃこ「のまま終わるわけが無い、最後にもう一度どんでん返しがある」と思ったもの(笑)

しかし河合らしい部分は、ここにある種の時代性、歴史性をうまく加味したことだ。あの時代のアレを持ち出されたら、なぜか説得力というか、そんなこともあるのかな?と納得させるファンタジー性というのは確かに出てくる(ヒント:25周年)。

でもまあ、そういう上手さを認めても、これはウェルメイドな作品以上でも以下でも。


河合の本来の持ち味は、何度もかいたけど戦略・戦術や技術論を、ちゃんとした漫画のエンターテインメントの文脈に乗せられるパワーがあることだと思う。そのへんは、ヤングサンデーのラジコン漫画のほうでこそ発揮されていたな。コロコロコミック以外でもラジコン漫画が成立するとは(笑)。
これは、無理やりにでもリクツを提示した「白土三平梶原一騎の遺伝子」の変形じゃないかと思うんだがどうでしょうかね。水島新司の遺伝子とも言えるか。

今話題の「おおきくふりかぶって」の魅力も「戦略・戦術、技術論の漫画化」という文脈での考えることが必要かと思う。
野球は知らんので任せるが。