INVISIBLE D. ーQUIET & COLORFUL PLACE-

John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

「移民」でアフリカに浸透する中国(11/10朝日新聞)

「ワールドくりっく」で、お馴染み「カラシニコフ」「アフリカを食べる」著者の松本仁一編集委員南アフリカの見聞をルポしている。ヨハネスブルグ郊外に、すでに巨大な中国人地区が出現。漢字の看板が立ち並び、スーパー、旅行代理店、料理店・・・が立ち並ぶ。アパルトヘイト時代は白人低所得者層の町だったという。「非洲(←アフリカのこと)時報」という最大の漢字新聞は一万部、全面カラー紙だ。


アパルトヘイト時代は(国交のある)台湾系がせいぜい1000人。しかし今は3万人以上、それに急増しすぎて正確な数がつかめない。8割は英語が話せないのに来るという。


そしてこれは同国だけではなく、アフリカ全体に中国系、中国企業が進出、とくに資源のある国では目立つ(スーダン、チャドなど)経済成長はめざましいゆえに、原油をはじめ資源がいくらでもほしい中国は、既存権益がよくもわるくも固い中東よりアフリカのほうが浸透しやすいわけだ。その証拠に、パスポート申請がそれなりに厳しい中国で「南アに行くと申請したら簡単に交付してくれた」のだそうだ(笑)。


そしてさらに驚くべきなのは、その中国モールは、値段が安いために黒人客も殺到しているのだ。この経済パワー。
松本氏は話す。

南ア黒人の多くは商売のノウハウがなく、資本も無い。
「華僑の商法」に太刀打ちできるわけが無い。この調子だと、アフリカ諸国の経済はやがて中国人に握られることになるのかもしれない。

産経新聞じゃありませんぞ、朝日新聞の記者がかく言っている(笑)。



そもそも、南アの中国人と話したところ「南アは気候が爽やかで再考。土地も安くて広い家に住める。上海より暮らしいい、ここにずっと住む」と最初から定住予定なんだって。



うお、簡単な要約にしたかったのだが情報が詰め込まれすぎているので、ほぼ全域を紹介してしまった。

引用者申す。
もともとの人口圧力の有無を考えれば、中国はこれが出来る(やらざるを得ない?)
だろうが、日本は逆立ちしても真似はできまい。
ここで「中国系アフリカ人」になった人々を通し、影響力を中華人民共和国政府が行使したり、中国企業が有利になるかといえばさあどうでしょう。
十分ありえるかもしれない。んなことないかも知れない。


しかし、こればっかりは「あらかじめ敗れる競争」であって、アフリカとの関係強化や資源外交で日本は他のアプローチを考えるほかないでしょう。


と同時に、「中国の経済発展は低賃金だから」じゃ済みそうもないことも示している。中国が豊かで、アフリカが貧しいなら低賃金によってアフリカが優位に立つはずだが、そうならないんだから。

フランス移民問題で少し書いたが、なんらかの形で「中間層」になる、経済権益を握る術を中国移民=華僑は持っている。それは学ぶ点がやはり多いのかもしれない。

華僑パワー華僑パワーというのは、ある意味伝説や「ユダヤ商法」への畏怖のような偏見とも一体化するステレオタイプになる危険もあるのだが(よく「ユダヤ(っぽい)世界を牛耳る巨大財閥。それに対抗する一歩の雄、華僑ネットワーク」みたいな陰謀ものがある)、しかし本当にアフリカに華人コミュニティが立ち上がるのなら、我々は歴史としてしか実感できなかった、「華僑の世界の制し方(未踏の地への定住の仕方)」を目の当たりにすることになる。


そういう点で、個人的にたいへん興味深い記事だった。


【補遺】
◆むかしプロレスで得た知識では(笑)、南アで昔、経済的に「中間層」を形成していたのはインド系、「印僑」。
彼らのヒーローがタイガー・ジェット・シンで、シンは南アでしばしぱプロレス興行を行い、その際、ある興行でブッキングしたのがハル薗田で、彼と妻が新婚旅行を兼ねて乗り込んだ飛行機が・・・と続く。
先の中間経済支配層・インド系と華僑の間の確執の有無は?

一般論として、この中間経済層はひとくくりのヘイトの対象となりやすい。


◆日本で華僑が、あまり活発でない理由は・・・歴史的にも現状も、いろいろあるんだろうな。


◆くしくも本日の「大石英司の代替空港」が移民問題をかいている。
http://eiji.txt-nifty.com/diary/2005/11/post_b592.html#comments