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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

[]船橋洋一コラム(週刊朝日)ネタ、続きと補足−米韓摩擦、危険水域に?

http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20051026#p2を再掲載する
今、韓国が猛烈に、アメリカの・・・例えばシンポジウムやら高官との対話時に「アメリカから、日本の靖国神社参拝について圧力を掛けてくれ。あなた方の価値観からしても認められないでしょ?」というロビイングを行っているとか。
それをアメリカは (続く)


コメント欄より

# 色 『>それをアメリカは (続く)
の続きがずっと気になってるんですけど。』


忘れてました。普通に。

    _⊥__      
   (____)    
  /  (_()_)_|       
 (6 ̄ ̄| 3 | 3 |   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  |    /○ ̄) < なんというむせきにんなわしだ!!
  (\__◎_ノ   \___________
 /       )


続き書きます。で、今気付いたんだけど以前船橋氏は公式HPを持ち、この原稿を週遅れで読めたのに今は無くなったっぽいな。まとめて読めるのはアサヒコムだけ。
これを先に読んでおくと、理解が早い。


戦後60年、「歴史」が主役に
http://www.asahi.com/column/funabashi/ja/TKY200412300096.html

あと、今週のコラムは、この続編的な意味合いも持つので。
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20051001#p6
(↑「目を北に転じて・・・」その続きはどうなったんだよ?とは聞くな)


さて、前ふりを終えて続きを本格的に書くとすると、ごくおおざっぱに言えば、米国はこの韓国のロビイングについてかなり消極的らしい。一部では、歴史観の保守・リベラル「ねじれ現象」もあってうなずく向きもあるにはあるのだが、要するにアメリカ(の共和党政権)は今、

「韓国にヘタに『歴史観』で付き合ったらまずいかも。
今、連中は朝鮮戦争とか米韓同盟も『歴史の見直し』しようって声があるからな。
そっちにまで飛び火しかねない。クワバラクワバラ」

という心境があるんだという。このへんは現実主義者・船橋氏が朝日系メディアでは書きにくいことを書かれている。

そのコラム内容を裏付ける報道が、10/29の産経新聞で。
黒田勝弘氏の記事で、何と国際面ではなく2面に大きく扱われている
見出しが端的で「ヒラリー議員 韓国は”恩知らず”」(笑)http://www.sankei.co.jp/databox/n_korea/nkorea_45_1.htm




もっと詳しく知るには中央日報サイトのほうがいいだろう。
http://japanese.donga.com/srv/service.php3?biid=2005102733248

ヒラリー議員、「韓米関係は歴史忘却状態」 OCTOBER 27, 2005 04:22

2008年の米大統領選挙候補に浮上しているヒラリー・クリントン上院議員が、25日、韓国人の「歴史忘却」を取り上げ、韓米関係についての韓国国内の認識変化を憂慮した。上院軍事委員会が実施したバーウェル・ベル在韓米軍司令官内定者に対する承認聴聞会場でのことだ。

ヒラリー議員は、「韓国の今日のような華々しい経済開発の成功には、(経済支援及び安保提供という)米国の役割が大きかった」とし、「にもかかわらず、もはや両国関係が、『歴史的忘却状態』と言えるほどに、(相互)認識に欠けている」と指摘した。


ヒラリー議員は同日、質疑を通じ、「このような関係変化は、韓国の人々が経済成長と自由の伸張を享受する過程で、米国の過去数十年間の努力の重要性が、十分に認識されていないためだ」とも述べた。
(略)
ヒラリー議員の発言をめぐり、いわゆる「韓米同盟疲労症候群」が、民主党の中心部にも広がっている徴候だと分析するむきもある。これまで、米国国内で、韓米同盟の亀裂音への憂慮は、大半が共和党系列の保守系議員から出ていた。

http://japanese.donga.com/srv/service.php3?biid=2005102854038

米指導層、反韓を超え嘲弄まで OCTOBER 28, 2005 07:39

米ワシントンの知識人層の「反韓認識」に、新しい流れが感知されている。

以前にはなかった嘲弄まじりの批判が表われ、共和党議員の間に主に見られた反韓感情が、民主党中心部に広がる兆しまで感知される。知韓派はこのような気流について、「そうではない」という声を出せないでいる。


ヘリテージ財団ピーター・ブルックス上級研究員は21日、LAタイムスの寄稿文で韓国を露骨に非難した。第1期ブッシュ政権で国防副次官を務めた彼は、ダグラス・マッカーサー将軍の銅像撤去論争に言及しながら、「恩を忘れる者(ingrate)ほど悪いものはない。今週の『恩知らず大賞』は、韓国が獲得した」と非難した。


ケイト(CATO)研究所のドック・ベンド上級研究員は、韓国を「社会保障制のサギ師」と言った・・・・・・・


まあね、もともとアメリカが親北盧武鉉政権を「ブルーハウス(青瓦台)・タリバン」と呼んで警戒したことは有名だし、盧武鉉ノムヒョンで「韓国は北東アジアのバランサーになる」とか「北が核で自衛しようとするのも一理ある」などの発言を繰り返したことも周知の通り。

上にあるように、マッカーサー銅像を仁川公園から撤去しようという動きもあるし(この銅像は私、ソウルから電車に乗って見に行ったよ)。「朝鮮戦争は民族統一の闘いだった。アメリカとマッカーサーは不当に介入した」と発言した教授が無罪か有罪かが今論争になっている。(これも詳しく書くと時間がないが、相当大きな問題を含んでいる。「自由の敵にも自由を」vs「たたかう民主主義」で、自分は基本的に前者の信奉者だから無罪でもいいと思う)

とまあ、そういうあちらの「(日本批判を含めた)大韓ナショナリズム」もまた、アメリカで警戒されているヨ・・・という船橋氏の着眼点は見事だったのだが、ブログで紹介する人間の怠惰が災いし、現実のほうが追い越して賞味期限が切れちゃった次第だ(笑)。



【覚書】アメリカの歴史観ねじれ現象、とは自分が勝手に思っているに過ぎないのだが、こんなものだ。

YES NOクイズで

Q1:この前アメリカが闘った第二次世界大戦、太平洋戦争は正義の戦争ですか?
Q2:アメリカにも反省すべき、戦争前の挑発行為や戦争中の非人道行為がありましたか?
Q3:原爆投下や東京・ドレスデン空襲は戦争犯罪ですか?
Q4:当時、アメリカの味方だったソビエトロシアやチャイナも「正義(民主主義)の側」ですか?
Q5:戦争後、東欧などが共産主義支配下に置かれた「ヤルタ体制」は不正義でしたか?
Q6:当時の植民地で、独立を求めて枢軸国と協力した現地の指導者は悪ですか?
Q7:日本やイタリアの残虐行為と、ドイツのユダヤ人政策などは同じ性質のものですか、それとも全く別種のものですか?

・・・などなどの質問を仮にアメリカの知識人や政府・議会人に問うたとき、実は表面的な親日反日、保守リベラルとはややねじれている。それも合理的に(理屈の通る形で)ねじれているようだという話。