CS301chで放送中の「浅草キッドの海賊男」は現在、グレート・カブキのインタビュー。
日本プロレス入団、高千穂遥高千穂明久としての活躍時の話はさすがにピンとこなかったのだが、敏腕マネージャーのゲイリー・ハートと組んで、カブキギミックを徐々に、徐々にバージョンアップさせていく話はある意味「プロジェクトX」的な面白さがある。
さらに個人的な話をすれば、カブキの初来日時代はもう、無知で馬鹿なガキとして全てレスラー(および梶原一騎)の手のひらに乗っかってました。
「毒霧は、13種類の毒キノコと毒草を粉末にしたものらしいぞ!」とかね(笑)。
あの時のワクワク感を、今の自分が持てるわけはないし、年代に応じた楽しみ方をするべきではあるのだが、この種の「怪奇派」「ファンタジーレスラー」こそ、プロレスの原点ではないかという気はする。
NOAHのムシキングは、子供たちが喜んでくれただろうか。
皆さんは、最初のカブキ来日を覚えていますか。
・・・、ジャイアント馬場がハーリー・レイスに奪われたPWF王座奪回のために渡米、「ババぬき」シリーズを行ったとき、留守中に暴れまわるタイガー・ジェット・シンと上田馬之助に対抗するため、ジャンボ鶴田の助っ人として登場したのが、カブキだったのです。
デビュー戦の、トップロープからの正拳突きKO(今にしてみればフィスト・ドロップ)、最終戦、シンとの両者反則とかまで覚えているんだからすごいなあ。
カブキは「海賊男」の中で、毒霧を生み出した経緯などを話しているが、俺は20年近く前の雑誌記事や対談をほとんど覚えていたので、「ん?あの時の話と微妙に違うな」「これは雑誌の通りだな」といちいち脳内でチェック(笑)。
自分の、どうでもいい記憶力に感心しました。
あー、なんかまた本題に入れないな。
東洋レスラーはクロー攻撃など、いろんな「型」があるのだが、カブキたちの工夫や苦労を見てみよう。
グーッと(手の指をかぎ状に曲げて)、手を持ち上げると、その手に観客の視線が集まる。
そして、その手を下ろしてがしっとクローをやると、観客がヒートするんだそうだ。
カブキ独特の、第一関節から曲げる指の不気味さが、オリエンタルな怪奇性をいやがうえにも増す。
毒霧だが、私が「ビッグレスラー」で読んだ話では、コメディアンのコントで、粉薬をのもうとするたびに隣の人間がジョークを飛ばし、粉を吹き上げる・・・というのがヒントだったと書いてあったが、これは最初の「粉をストローに詰めたらうまく行かなかった」という話なのかな?
その後、シャワー室で口にたまった水を噴き上げたことがヒントになり、いろんな水で実験。リング上の照明を考慮すると、一番美しく光るのがレッドとグリーンだったとか。
色の選定一つにも、神経を使ったのだ。
・・・・・・(続く)
【メモ】週刊ゴングのムタ特集
毒霧 ニンジャ、人種差別 日本への「逆輸入」、コスチューム、サイ、ジャンクヤード・ドッグ