時期的に間に合わないだろ、と思っていたがそこは元ジャンプ作家、8月に間に合わせた。
かきおろしは3つだという。

- 作者: 小林よしのり
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2005/08/01
- メディア: 単行本
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「鎮霊舎」の存在や、皇族・政治家も出席する8/15戦没者追悼式の対象はA級戦犯も含むこと、講和条約に関する「judgements」の受諾、敵味方の平等鎮魂論、明治以降にできたという近代性、他宗教との関係など、多くの論点は一通り提示されていて、かなり分かりやすい整理の仕方になっている。
ただし、小林氏自身が今、「外交カードとして靖国参拝中止も有りうる」という主張になっているから、今現在のかきおろし部分とかつての議論には、やや齟齬が見られる。
しかし、もともとこの作品はそうやって自身の思想が変わっていくところをそのまま見せるダイナミズムこそが魅力だったのだから、それでいいのかもしれない。
ところでP40、41に出てくる「イデオロギーにとらわれない立場から靖国を語ると称しヘンなことを言い出すもの」と小林氏が批判しているのは、輪郭を見て気付く人もいるだろうかど、何度か紹介した、プロレスファンでもある坪内祐三氏ですね。

- 作者: 坪内祐三
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2001/07/30
- メディア: 文庫
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