半年ぶりの参戦となるミノタウロだが、何しろこの1年ちょっとで吉田秀彦参戦時のような「柔道の五輪級なら、すぐにそのまま総合のリングで通用するかも?」的な幻想は磨り減ったし、パウエル・ナツラ選手自体になじみが無いこともあって復帰戦はあまり盛り上がってない。
ノゲイラは、何がしかの悲壮感を背中にしょったイメージがある(昔は破竹の快進撃なのに、変な話だが)。以後紹介する、男祭り2004メインも、文面をアナウンサーが練りに練ったのであろうことも奏功し、すばらしい名調子になった。
2004 12/31 PRIDE男祭り−SADAME メインイベント、vsE.ヒョードル
輝き続ける、リオの太陽。
心まで凍てつかせる、氷の帝(みかど)。
およそまじりあう事のない、この二つの星。
27年前、同じ年に生を受けしこの二人は、こうなる宿命(さだめ)だったのか!
めぐる因果の糸車が、みたび二人を引き寄せる。
最強のベルトはひとつでいい!
PRIDEヘビー級暫定王者、アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラの入場です!!
(レニー・ハートが巻き舌でコール)
沈む筈の無い太陽でした。
その格闘歴に、一点の曇りも許さないつもりでした。
その穢れなき戦歴に、たった一つの傷をつけられた男
あれから1年9か月、今度こそ因縁に決着を付けよう。
ヒョードルと闘うのは私の運命。
だからこそ、神はそのためのエネルギーを、パワーを私に与えてくれる。
追い詰められた天才マジシャン、その真の力を今見せつけよう。
今日はこれまでで最もハイレベルで、最も厳しい戦いになる。
沈まぬ太陽など存在しない。
しかし、再び、昇らぬ太陽もまた存在しない。
見るがいい、ひれ伏すがいい、いま雪のさいたまに、燃ゆる太陽が昇りゆく!