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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

毎日新聞「発信箱」

久々だ。
http://www.mainichi-msn.co.jp/column/hassinbako/archive/news/2005/05/20050509ddm002070189000c.html

発信箱:
尻馬に乗るな=山田孝男
 仮に私がJR西日本の社員だったとして、事故を知りつつボウリング大会に行くことはなかったと思う。その程度の分別はある。しかし、事故列車の後部に乗り合わせていたとして、最前線へ突進し、的確な救助活動ができたかといえば自信がない。JR西日本のたるみを疑う余地はないが、津波のようなJRたたきをいぶかり、「なんじらのうち罪なき者、石を擲(なげう)て」という新約聖書の一節を思う人もいるだろう。

 たまたま見たテレビのニュースショーで、キャスターが「JR西がお見舞いに紅白の祝儀袋を使ったそうです」と声を潜め、居並ぶコメンテーターが口々に非常識をとがめたところ、視聴者から「お見舞いに紅白の結び切りはおかしくない」という電話が入り、キャスターがフォローに苦労していたのは何とも気の毒だった。

 報道陣の監視の下でJR社長が土下座し、不祥事が暴かれ、幹部が謝罪を繰り返す。遺族の悲嘆を軽く見るつもりはないが、「劇場化」する事故報道の中で感情を押し殺し、サンドバッグ状態に耐えるJR幹部の映像を見て「これがウチの会社だったら……」と身震いした管理職も多いのではないか。

 国鉄改革とは一体何だったのかと思わせるJR西日本の退廃を厳しく問うのは当然だ。しかし、糾弾調も過ぎればJRを萎縮(いしゅく)させ、例の「日勤教育」同様、効果が疑わしい、とならないか。全国でレールの置き石が相次いでいるという無責任で浮ついた世相だ。JR西日本の運転士をけったり、駅員をなぐった者もいるという。尻馬に乗るなと言いたい。(編集局)

毎日新聞 2005年5月9日 東京朝刊

ところで、ここで何度も紹介した中国総局・上村幸治氏が、中国を離れたどころか毎日新聞まで退社したという噂を聞くが事実だろうか?