「博士の悪童日記」より。
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試合前のトイレ。
たまたま、ヴァンダレイ・シウバと遭遇。
洗面台前に二人きり。
「俺の息子は、あなたの息子と、
同じ年の同じ誕生日なのだ。
いつか、貴方の息子と対決するのが俺の夢だ!」
と伝えると、シウバ、OOOH!と声を上げ、
いきなり抱きすくめられ、
思わずサバ折り状態でのけぞる。
さらに髭でジョリジョリと、熱烈な頬擦り。
もし、誰かが、この姿を見れば、
確実に襲われていると思われるだろう。
「子供の名前は?」と聞かれ、
「たけし」と答えると、
「ビートたけし?」と。
「たけしは、俺のメントア(師匠)だ」
と言うと、今度は握手。
個人的には、感激な便所事件であった。
私が一番熱心に見たたけし番組は90年代の「北野ファンクラブ」であったのだが、この時期は北野武映画が海外で評価がうなぎのぼりになり、活動の舞台を広げていった時期と一致する。
たけしは彼一流の誇張やジョークで「海外から見られているオレ」を語っていたのだが、熱狂的に迎えられた監督映画とは別に、話していた中で印象に残っているのは「アメリカの監督が『日本の大工がひょんなことからアメリカに行ってビルを建てる』という企画を思いついて、キャストとして『日本のコントによく出ている、ヒゲの”オニガワラ・ゴンゾウ”という男を出したい』と言ったらしい。でも調べたらあの監督や、殺し屋役をやっているタケシと同一人物だと分かって頭を抱えた」という話。
まあ、これは企画段階で終わったらしいし、たけしが主演の一人だったハリウッド映画はあまりヒットしなかった。
これもどこかで小耳に挟んだだけで確認はしていないのだが、むしろ外国人がタケシを知るのは「お笑いウルトラクイズ」と「風雲! たけし城」だったという(笑)。
風雲たけし城は、ゲームのフォーマットを借りて、独自に各国で番組をつくったとも聞くからそれで「たけし」を外国人が知っているという説は個人的には「?」なのだが、お笑いウルトラクイズは国内で下品残酷と大いに叩かれたものの、海外では非常に喜ばれ、あそこに(罰ゲーム訳で)出演した海兵隊は「おれおれ、オレがあそこに出てるからよっく見てくれよ」と自慢することしきりだったとか。
でも、こういう人はいいとしてフランスとかで最初に「キタノブルー」の美しい映画にはまって、それから「徹底的にキタノ映画を学びたい!」と日本に来たような映画芸術青年は、大丈夫なんだろうか。