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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

ゴング格闘技の大逆襲!!そしてガチマガは?

今月出版されたゴング格闘技は、表紙こそ長南亮と目線が合ってしまい大変にビビってたじろぐシロモノですが、内容は極めて充実している。つうかページ数は、なんと180Pだぜ。
ゴングお得意のショート・インタビューは逆に焦点がボケて、物足りなくなる場合も多いのだが、今回はそんなこともなく中量級に陰影ある光を当てていると思う。

さて、「ゴン格」のリニューアルというのは複雑な事情が多々あって、前号までの一時期は、雑誌を丸ごと出版元の日本スポーツ出版社が、編集プロダクションである株式会社「アッパー」に委託して作って来た。

そして、今回は再び日本スポーツ出版の編集に戻ったと。
ちなみにアッパー版は編集長・吉川高志氏、編集責任者・舟木昭太郎氏。
今回からは編集責任者はいなくなり、編集長が宮地克二氏



であります。なぜこういう複雑な経緯を辿ったのか、委託と独自編集では経費などでどれだけ違うのか、ということは私どもが知ったってしょうがないのだが(でも知りたいのがマニア心なので、情報募集)、それより何より否応なく目に付くのが内容の変化です。
売りの100人インタビューも良く出来ているのだが、それ以外の企画・・・。

「僕たちはコヒの強さを支持します!」
「タイロン・グローバー〜武士道ライト級の隠し玉?それとも本命?」
「寝ている相手は パスガードで蹴れ!」

地味な選手の、防御やかわしなど地味な強さへの光、
無名の新人の特集、
微に入り細にわたりまくりの技術解説・・・・

はい、もう分かるっすね。勿論ある程度は、前回までのフォーマットにもちゃんと通じているのだが、全体としてみればINFORESTから2号出ている、ガチマガですわなこれって。

ガチ!―MAGAZINE (Inforest mook)

ガチ!―MAGAZINE (Inforest mook)


ガチ!―MAGAZINE (Vol.2) (Inforest mook)

ガチ!―MAGAZINE (Vol.2) (Inforest mook)


しかし「リニューアル後のゴン格って、ガチマガに似ている」って、「曙太郎って、太ってるね」と言うぐらいばかばかしい指摘で、執筆者をみりゃア、そうならないほうがおかしいわいという話だ。とくに編集後記によれば、ガチマガでも中心だった和良コウイチ氏は、今回のゴン格編集においても・・・

ゴング・グラップルからの流れで、本当に大変な1カ月だった。
トイレに寝るのも、意外や個室で落ち着くものなんだ・・・(後略)

修斗ニュースをほぼ一人で切り盛りする若林太郎氏のタイヘンさにも引けをとりません。
あ、ここで出ている「ゴング・グラップル」もメチャクチャ通好みの佐伯な出来、いやDEEPな出来。そしてこれも「柔術王」と「ガチマガ」の関係を考えればだね、自然っぽい。

おまけにゴン格には、ガチマガおよび柔術王で局地的人気の「ザ・俺様」エディ・ブラボーも登場してるし。



要は今回、ゴン格はガチマガM&Aしたようなもんだと思うんですわ(笑)。
こっからこの話の肝に入ってくるんだけど、ソフトというものの厄介なのは結局企業でなく人に付くということで、それなりのライター、エディターが集団で動けばあっという間に雑誌のほうが人に染まってしまう。
「堀江が乗り込んできたら、ニッポン放送の主要スタッフはみんな辞めて、第2ニッポン放送をつくる。あるいは文化放送(多少フジと資本関係がある)の一部を借りて放送をやる」というのはどこまで真実味があったか知らないが、あながち荒唐無稽でもない話だった。


出版関係としては、西原理恵子に「流れ流れていく椰子の実」とまで揶揄された花田凱紀編集長は、どこへ行っても花田カラーに染めまくり、執筆陣もかなり彼に付いていっている。

有田芳生サイト
http://www.web-arita.com/sui041.html

1月8日(木)姿を見るだけで元気になるというひとがいる。渋谷Bunkamuraの「ル・シネマ」で『編集会議』編集長の花田凱紀さんと久しぶりにお会いした。週刊文春での統一教会キャンペーンはもう10年も前のこと。当時、編集長だった花田さんは取材の進行について顔を合わせてもいっさい聞かなかった。そんな豪毅な精神にはただ驚いたものだった


あとはたしか、兄弟間の確執で突然兄・角川春樹から角川書店を追放された角川歴彦氏は、スタッフを引き連れて漫画、ゲーム雑誌などを一気に立ち上げ対抗したことがあったな。
それからほとんどたたないうちにヤクの問題で春樹はお上に引っ張られ、歴彦は角川に戻っていったことがあった。
結局、競合雑誌のほうと角川との関係はどーなったんだっけ。
詳細は忘れたけど、その後角川歴彦氏は同社を建て直し、さらに拡大させた。

戦後日本出版界において、レジェンドとなるのは実はこの角川歴彦なのではないか、という声はすごく多い。それこそ浅草キッド吉田豪に突っ込んでくれい、という感じで。




あー、話がそれたようで、それてないんだよ君。
実は、こういう風にいったん他の場所でそれなりに成功を収め、その実績を引っさげて古巣に戻って活躍・・・というケースも多いんだ。
アップルアップル、ビターンビターンのスティーブ・ジョブス閣下もそうだし、戦前ゼネラル・モータースを追放されたデュラントは、「シボレー」を成功させ、その株とGM株を交換することでGMに復帰するのだ(栄光なき天才たちによる)


高島学氏や和良コウイチ氏が、そもそも「ガチマガ」のスタイルを確立させたのは古巣のゴングであることはいうまでもない。
手前味噌で恐縮だが、ガチマガに私どもがお邪魔した座談会で・・・

グリフォン これお世辞じゃないんですけど、2000年ぐらいだったかな、確か田村がヘンゾに勝った試合あたりから「ゴング格闘技」が面白くなった。やっぱり技の解説とか、キックボクサーに聞く、柔術家に聞く、あの分析とかがすごく好きで。


某っち 海外のレポートとかも、そのころは詳細にやっていたのが、ある時期からやめていますよね


グリフォン あの頃の雑誌は、まだ保存しています。
(略)

和良 個人的に、僕は自分が面白いと思うことしか面白がれないタイプなので、そうすると、高島君とちょっと指向は違うんだけど。彼は仕事を仕事として、捉えているから。ただ、僕にとって面白いものはやっぱり技術であり、読者ももっと知りたがっているに違いないと信じています。これぐらいの記事じゃ絶対満足しないよっていうのが、当時からあったし。


グリフォン さっき話した当時のゴン格で、ディープな技術論が始まった頃は、反響としてはどうだったんですか。


和良 反響っていうのは分からないですね。
グリフォン 売り上げはどうでしたか。
和良 売り上げは上がっていましたね。

であるから、今回のこれって革命というよりは維新、王政復古だと見なすこともできる。
でも、だとして、今後はそういう理想雑誌の追及を老舗としての強みもある「ゴング格闘技」内で目指すのか?
それとも「ガチ!」はガチとして、まだ続いていくのか???
そこらへんも聞いてもしょうがないので、結果は書店の棚で待つのみだが


もちろん上に引用した座談会出席の件で、個人的な親しみはあるし、何より今回のパワーを「月1回」のなかで本当にやっていけるのか?という部分があるので、ガチマガの枠組みが続いてほしかったなぁ・・・というのはあるのだが、もしあのムックから、ゴン格リニューアルに流れがつながったという小生の読みがそれなりに合っているなら、それで以って瞑すべしかもしれない。

そういう形で意義を残す雑誌だってあるのだ。あの計2号がアジアにあった。
その雑誌はアジアの伝説となった・・・・・なるのかな?

まったくの余談

編集長は宮地さんという方なら
「サダハルンバ」「クマクマンボ」に続くと「ミヤジルバ」になるのでしょうか?
そういえばこの前実家に帰って書棚の整理をしてたら、小さいときの古い「紙プロ」見つけてさ。熊久保編集長のインタビューが載っていたのだ。
彼はこのとき「クマクマンボ」という名称を大変嫌がり
「自分をキャラクター化して売り出すのは好きじゃないんですよ」
と仰っていたのであった。


・・・・・・・・・・・・・ちょっと泣き笑い。


http://www5a.biglobe.ne.jp/~shici/r60.htm
年々歳々花相似たり
歳々年々人同じからず