<台湾前総統>李登輝氏来日へ 政府がビザ発給方針 12月16日 11時23分
政府は16日、台湾の李登輝前総統の来日を認め、査証(ビザ)を発給することを決めた。細田博之官房長官が同日午前の記者会見で発表した。細田長官によると、李氏から「年末年始に純粋な観光目的の家族旅行をしたい」と申請があった。京都、名古屋を訪れる予定。台湾の立法院選挙も終わり政治的影響は少なくなったと判断したとみられる。来日は01年4月に岡山県の病院で心臓検査を受けて以来になる。細田長官は会見で「(李氏は)何ら政治活動を行うものではなく、観光目的の家族旅行と理解した」と語った・・・・
昔はこんなにもめました。
http://members.at.infoseek.co.jp/hounichi_mondai/
この前の議会選では野党が勝利した。区割りや票わけの不徹底などの技術論も指摘する人がいるが、あまり急激、過激な台湾化は望まない、という人が多いのも事実だろう。
それでもなお、台湾人意識の深化と拡大は必然だし、不可逆的だ。
それは台湾が蒋一族支配のときには持たない、民主主義の果実とその正統性を得ているからである。
同時にミサイルや戦闘機以上に「国が国であること」がいかに防衛に寄与するか、ということが台湾を見るとわかる。
いかに精密かつ磐石に見える生活が、となりに「そこはわが国の一部」と呼号し、そして世界は自分たちの国を国と認めていない・・・・これは日本人から見ればSFのごとき非日常なシチュエーションだ。
その不安は、われわれの能く理解するものではあるまい。
しかし李登輝氏が普通に日本を訪れることは、それ自体がひとつの力になりうるはずだ。
前に一度紹介した「司馬遼太郎 アジアへの手紙」http://d.hatena.ne.jp/asin/4087831027に、司馬氏の「街道をゆく−−台湾紀行」で案内をした一人、張国裕氏が司馬氏の台湾への理解と愛情に感動して歌った漢詩が載っている
文壇卓識久聞名
関愛心☆(喩の右側としんにょう)手足情
海峡風雲雖倍悪
蓬莱衆志已成城−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
文壇の卓識 久しく名を聞く
関愛の心 手足の情を☆(コ)ゆ
海峡の風雲 倍悪せりと雖(いえど)も
蓬莱の衆志 已(すで)に城と成れり
アジアへの手紙については
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20041120#p3