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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

田中秀征、佐高信


http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20040919
9月19日の続き。
突然ながら、小生は佐高信という売れっ子評論家はとてつもなくバカだなあ、と常々思っております。

スタンスが違う言論人なんてのはたくさんいるが、彼の場合そういったレベルでなく、ご都合主義、事実誤認、朝令暮改、非論理、二重基準・三重基準・・・・てんこ盛りだ。

具体的な例を教えろというなら日垣隆偽善系Ⅱ」(文芸春秋)と、小生が別HNでつれづれに記録を残している

http://www.nc4.gr.jp/cgi-bin/boad.exe?file=./Demo&path=/opinion/&startHtml=./BoadTokutei.html&mode=sel&targetid=10467

をご覧頂きたい。政治的な立場を超えて、彼のアッパラパー
ぶりは伝わるだろうと自信を持っております。


さて、実は田中氏は佐高氏と仲がいい。佐高氏が、また一面的評価で「自民党の”リベラル派”だからイイ!」とばかり鉦や太鼓で賞賛。
佐高氏が総会屋雑誌「現代ビジョン」で編集者をしているとき、同誌で田中氏は連載を持っていたこともあるらしい(「自民党解体論」?)。総会屋雑誌で連載というのもアレですが。

佐高氏は「AはBを褒めている。しかしAはこんな悪人orバカだ。よってAに褒められるBも悪人orバカだ」という素晴らしい論理をしばしばお使いになり、それに従うなら田中氏をバカと決め付けるのもたやすいが(笑)、さすがに小学校を卒業した後の人間としては、恥ずかしくてそんな論理は使えない(爆笑)。

そこで丁寧に、田中氏と佐高氏の主張や発言の矛盾を突くことにした。
とはいえ、質問だから時間と回数はごく限られる。そこで小生が持ち出したのが、1993年に雑誌「諸君!」に載った田中氏のインタビュー記事。
そのものずばりタイトルも「リベラルってなんだろう?」というもので、ここでの氏の発言からふたつをチョイスした。

Q:なぜ貴方は社会党などに入らなかったんですか?との問いに
田中氏「だって僕は、終始一貫して皇室に敬愛の念を抱いてきたから」

・・・これは佐高ルール的には、本来は「筆刀両断」ものなんだよな(嘲笑)。
彼が園遊会に出た、大臣就任で皇族にあいさつした、それだけの行為にどれだけ口を極めて罵ったかは著書を読めばよく分かる。田中氏にそれがないのは、ご都合主義モードの発動にすぎない。


そして。「口を極めて罵る」に関し・・・前述のインタビューでは

Q:あなたは学生時代、マルクスを読みましたか?共感しましたか?
と聞かれ
「読んだけど、その口汚さに耐えられなかった」と答えている・・・口汚さ(下品さ)なら、佐高氏はかのマルクスをも足元にも及ばないぞ(笑)


石橋湛山の話からも離れてはいかんと思ったが、上手い具合に名取氏(19日付参照)の話から、田中氏自信が「政治家の周りにいる人で政治家の品格が分かる」と言ってたので上手くとっかかりができた。あと、ジュンク堂が商売っ気を出して佐高の湛山本を一緒に並べていたしな(笑)


上の事実を提示して、田中氏に「佐高氏をどうして周りにおいているのか。佐高氏をどう評価しているのか」という問いを発したのですね。


(以下は記憶による大意)
田中氏は「佐高さんは別に自分の取り巻きじゃない」と距離を置いた(笑)上で「佐高の文章が口汚い」ことを認めた。なんでも、佐高氏の奥さんも「田中さんから、どうにかあの品のなさを直すよう言ってくださいな」と言うてるそうだ。その他、考えが違うところはたくさんあるという。

しかし、佐高氏のいいところ、尊敬している点は「あれだけ売れても、ハングリーなところを尊敬している」だそうだ。
まあ、あれだけ粗製濫造の本を出して印税を稼ぐのはハングリー精神といえば言えるか(笑)。


これが二の矢、三の矢を放てる(質問を重ねていく)ことが出来たなら、もっと徹底的に、完全に田中秀征−−−佐高信の亀裂というか、全面的な思想的対立をあぶりだすことが出来たという確信はあるが、前述の通り状況的に一回だけの質問であるため、この程度で終わった。
まあ、かなりの収穫はあったと自負している。




それにしても・・・佐高信氏に関してつくづく思うのは、ちょっと野放しにされすぎじゃないか?つーことだ。もちろん日垣隆オバタカズユキ(+宝島30)、猪瀬直樹浅羽通明福田和也各氏の批判はそれぞれ致命的で、普通なら佐高氏も街を歩けないはずなのだが、それはともかく、自分でいわゆる「進歩的」「リベラル」を自認する陣営から佐高批判が出てこない。
仲良く対談したり、共著を出したりという連中ばかり。

キミたちはまともに彼の言論活動に触れて、その内容を評価しているのかね?
だとしたら、それこそが陣営の衰退の象徴であり、また原因でもあると知れ。