子どもが、いつぐらいの年齢から論理性というものを身に付け、ミステリーやSFを喜ぶようになっていくのだろうか。子供がすくすく育っていくのを観察していけば分かると思うので、出産パパ日記連載中の美味しいごはんさんhttp://park11.wakwak.com/~cosmication/の今後の報告にでも期待したい。
(同サイトから孫引き) はたして子供が感動し、やみつきになる本を選ぶことができるか、 子供がなけなしのこづかいをはたいて、まず買うのはどっちの本か? 言ってみりゃあ、こいつあ親と子の感動バトルよ!! いやな本をとりのぞくより、ケチケチしねえで、おもしれえ本を バンバン買ってやるのよ!
ついでに言うとこの時期に、シャーロック・ホームズを読ませるかルパンを読ませるかでも状況は変わってくるので、我が子をどっち派にするかはよく考えねばいけない。
子供は意外なほど論理立てや(擬似)説明を好む、という話として、実は梶原一騎も傍証として挙げたい。これはタカーシ日記(旧)のいつかの話を読んだり、自分でも梶原パロディでフィクションや現実の話を描写する文章を書いたりして、「梶原一騎的なるもの」はなんだろう・・・ということをちょこっと考えたんだが、実は「(無理やりにでも)話にリクツをつける」という点も大きいんじゃないか。
空手バカ一代の第一回で、マフィアに囲まれた大山倍達は、腕組みをして足も組み、ソファーに座っていた。その直後、彼らが近づいた瞬間、大山はテーブルを蹴り上げ孤拳一閃!!!
その後「孤拳(手首の硬い骨をぶつける)はこぶしを握らないから警戒されない」「足を組んだのはテーブルを蹴る予備動作」とか説明していて、なーんかよく読むと「?」なんだが、それでも”無理にでも説明しようとする”という意欲に満ち溢れているんです、梶原作品は。
宮本武蔵を独自に解釈した「惨殺者」では、フェンシングvs日本剣法という時代物ではお馴染みの構図が出てくるが、この作品ではフェンシング有利という設定にしている。
その説明が「プロ野球を見よ! まっすぐ飛んでくるボールに、スイングするバットが当たる確率は最高の打者でもわずか3割・・・直線のフェンシングに、日本刀が勝てないのは道理!!」
そうか???(笑)
これが、プロレスの「あれをどう説明するのかね?(松尾象山調)」という問い、全て答えてやろう、とした「プロレススーパースター列伝」では、もう何がなんだか(笑)。
スペースフライングタイガードロップの威力やG馬場が、自分が引き抜いたハンセンの乱入に怒る理由や、吊り天井固めが脱出不可能であるゆえんまで説明してくれる。
そこでだ。
言葉を駆使して「プロレス」を守った偉大なる先達に対し、レスラーは自らの肉体でそれに答え、かつ上回るべきであろう。これもタカーシ日記(旧)だが、「いいプロレスは後付けで『AがあのときこうXXを攻めたんで、Bはピンチに陥ったが、それを逆用して・・・』とストーリーが組み立てられるものだ」と書いていたと思う。そうだなあ。ハッスルのようなスキャットでストーリーを進行するのとまた別な、試合の中でのストーリー表現。
実は高田延彦こそ、その名人だったような記憶もなくはない・・・