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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

アジア三題・・・と玄洋社

ジパング」では数週間前だが、チャンドラ・ボースが登場した。
インド国民軍を率い、ガンジーの非暴力とは一線を画した独立闘争を続けた男。
インド独立のためならヒトラーとも手を組み、ドイツから対英決起をうながすらラジオ放送を展開、その後ドイツの潜水艦と日本の潜水艦を乗り継ぎ、喜望峰回りで(!)来日。日本敗戦後は、冷戦の勃発を見越してソ連と手を組むことをもくろむが、志半ばで飛行機事故のため亡くなった。

日本人として、牟田口中将のようなアホと組ませてしまい悪かった。誠にあいすまん。

ジパングでは、対比の人物として英国文化に完全に順応し、王室空軍の一員として戦おうというインド貴族も出てくる。「エマ」にもコメディ的に出てくるが、ある一面だな。


「龍」は、満州の抗日馬賊・馬占山が登場。ヘロインをパイプに詰めて煙草のごとく嗜む老雄だ。
一度満州国政府に帰順後、ふたたび暴れるというサドル師チックな履歴は知っていたが、大衆的人気もあるとは知らなんだ。



わしズム」を、ようやく読むことができた(正直、売ってる店がこっちでは少ない)。
テーマとして「玄洋社」を扱っている。一種、よしりんの最近のスタンスである「反米愛国」の具体案という面もあるわけ。

描写が一面的という部分ももちろんあるが、かの「行くぞーーーーーォ」「腸の腐り止め」というくだり、あそこはたしかに痛快にして、しかも粛然と襟をたださせるものがある。


実は、あれは原典は別にして元ネタには心当たりがある。
松本建一「右翼・・・ナショナリズム伝説」という、7、8年ほど前に出た本の中で、かのエピソードや西郷の「文明は道のあまねく行われるもので、宮殿の華美ではない」云々というのとかほとんど出ていたはずだ。書の題名はアレだが、松本氏といえばもともと北一輝研究の一人者でもあり、非常な良書だ。
松本氏は頭山満伝「雲に立つ」も書いている。


と同時に、小林よしのり玄洋社に惹かれて漫画にした理由は、反米愛国とかとは別の理由もあると思う。というのは(この項続く)