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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

世論調査についてひとくさり。

ちょっと申し上げると、前に谷岡一郎著「社会調査のウソ--リサーチリテラシーのすすめ」という本を紹介させてもらったことがあるよね。
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20040506#p2
あの本によると、世論調査の「選挙にかならずいく」「選挙に行った」という人と、実際の投票率が一致した例は全く皆無で、しかも絶対に調査の答えの「投票率」のほうが高いんだ。
まさに「人みな飾っていう」(山本夏彦)、実際には棄権するのに問われれば「行きます・行きました」とみんな言うのだというのが同書の結論。

私は投票しましょう投票しましょうと連呼する気には余りなれないけど、心の中で「棄権しました、と事実を答えるのはみっともない」と思ってるんなら実際に投票したほうがいいのに、とは思うな(笑)。



ところが、これについての反論をネットのどこかで見る機会があって、その説は「アンケートに答える」という段階でバイアスがかかるのだ、というもの。
つまり、アンケートの電話や郵送の回答用紙が来た際、それに答えるのはマジメで几帳面で、たぶん社会への参加意識や関心が高い人になるので、面倒くさがりやは数字に反映されにくい。回答より実際の投票率が低くなるのは当然だ・・・というもの。

学者の論争なのに、素人にも分かりやすいものであった。結論がどうなったかは知らないけど。統計の読み方は一種の推理ゲーム、頭の体操であるというお話。