【トンガ噴火お見舞】INVISIBLE D. ーQUIET & COLORFUL PLACE-

John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

「ラブロマ」を論ず。

高校生の交際を描く、真っ当な恋愛漫画・・・という触れ込みで、実際読んでみて自分は楽しめました。
しかし、俺が楽しめるということは「真っ当な恋愛漫画」じゃないんだよ(笑)。

ラブロマ」評は、はてな内でも色々ある。キーワードから手繰ると、
http://d.hatena.ne.jp/miggyii/20040508

http://d.hatena.ne.jp/Fujiko/20040515

結構賛否両論ですね。以下の、私の感想が既出だったらご勘弁を。

恋愛でも揺るがない自我

この漫画は、実は極めて恋愛漫画らしからぬ部分があると思う。
もともと、恋愛というのは自分の自我、クールな部分が溶けて、ある種のむき出しの感情がぶつかっていくからそれが物語・ドラマとして成り立ち、人気を呼ぶものなのだ。

お話の中ではキーワードにあるように、主人公ホシノくんは「まっすぐで正直」「自分の心情を正直に語る」ということになっているけど、その「正直な心情」は、自分の自我の中で完全にコントロールされているものだ。

ヒロイン根岸さんに、いくらホシノ君が愛を告白しても、ホシノ君の自我自体はまったく揺るがないし、崩れない。
それに対して、根岸さんは対応しきれず右往左往するというのがこの漫画のツボであり、笑いどころ。

俺はハードボイルドというと、「向かい風にコートの襟をちょっと立てる北方兼三」しかイメージできない(笑)から用語的にはアレかもしれないのだが、ある種ホシノ君はハードボイルドな部分が多分にあるとも言えよう。

確信のボケと、不安なツッコミ

この漫画を読んでいて、3つの漫画を連想した。
ひとつは、「天才柳沢教授の生活」。あとひとつは「ピューと吹く!ジャガー」。
いや、無茶は承知だがまあ聞け。

最近の傾向として、「非常識なキャラの言動(ボケ)が確信に満ちていて、それに対する常識人(ツッコミ)が、弱い立場におかれる」というお話作りがある気がする。(データはないが)

ジャガーに振り回されるピヨ彦くんはその極端な例だけど、柳沢教授も本来は言動がずれまくっているのに、その確信が脇役も読者も巻き込んでしまう・・・という点では似ている。

この種の、クールな奇人が信念を貫き周囲を騒動に巻き込むというのは一種、英国ユーモア小説的な味わいであるともいえなくはない。

その点で、やっぱりラブロマは、ラブコメではないがゆえに基本的な魅力があると思うんですよね。
しかし、時々それが一回転して、ホシノくんが自我を保ちつつ、また周囲とずれつつ、それでも自分の好きな人に愛を伝える、愛が伝わる場面がまれにあって、それが逆に(まれな)見せ場になっている・・・このへんが面白いところだと。

この系譜

ん?3つの漫画を連想したというのに、2つしか挙げてない?ああそうか。
あとひとつは・・・「究極超人あ〜る」(笑)。
R・田中一郎が恋愛を体験したなら、こんな感じになるんじゃないかなあと。

ああ・・・、世代の呪縛ってやだね_| ̄|○