2008年書籍ベスト
並びはなんとなく順位っぽくもあり、適当でもあり。やはり上位は、この中でもお勧めということになる。
- 作者: 高島俊男
- 出版社/メーカー: 連合出版
- 発売日: 2008/05/01
- メディア: 単行本
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この別巻は偽文書「水五訓」の謎を(仮に)突き止めた功績も大。
この偽文書については最初に発表された時に言及している。
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20070701#p2
- 作者: 浅羽通明
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2008/04
- メディア: 単行本
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世論調査と政治――数字はどこまで信用できるのか (講談社+α新書)
- 作者: 吉田貴文
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2008/11/21
- メディア: 新書
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映画「靖国」上映中止をめぐる大議論 (TSUKURU BOOKS)
- 作者: 森達也,鈴木邦男,宮台真司,他
- 出版社/メーカー: 創出版
- 発売日: 2008/06/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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あとは書名のみ
- 作者: 上杉隆
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2008/07/01
- メディア: 新書
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- 作者: 芦原英典,小島一志
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2008/03
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- 作者: 池内恵
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2008/11
- メディア: 単行本
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- 作者: いしかわじゅん
- 出版社/メーカー: バジリコ
- 発売日: 2008/01/25
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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美学vs.実利 「チーム久夛良木」対任天堂の総力戦15年史 (講談社BIZ)
- 作者: 西田宗千佳
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2008/02/22
- メディア: 単行本
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- 作者: 小島和宏
- 出版社/メーカー: 白夜書房
- 発売日: 2008/03/15
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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http://d.hatena.ne.jp/asin/4759251332
今年のベスト選出を募集している
http://d.hatena.ne.jp/lovelovedog/20081228
へ投稿する。
2008年漫画ベスト
「GIANT KILLING」(ジャイアントキリング)
■http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20081017#p5 と
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20081206#p4
で既に1位に推薦済み。「このマンガがすごい!」でも男の子編3位だ。
これがどういうふうに面白いかを、サッカー通(一部の人笑)のわたしが論じるというのを今年中にやりたかったが間に合わなかった。来年早々の課題だ。
- 作者: ツジトモ,綱本将也
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/04/23
- メディア: コミック
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「バクマン。」
■鳴り物入りで、その分コケが心配だったが、まずは順調に離陸。ただ、まだ全貌が見えるところまで言ってない。2009年は失速もありえるか。もちろん、さらに高いところまで飛翔する可能性も同じくらい大。
- 作者: 小畑健,大場つぐみ
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2009/01/05
- メディア: コミック
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「けせらせら」
■これは正確には「2009年期待賞」。忠臣蔵物語を、なんかみんなが訳分からないうちに流されてああなっちゃったね…という皮肉な視点から描きます。これも既に書いたけど、こういう「逆忠臣蔵」も既に定番化しつつある。その中でどう描けるか。
(未単行本化)
以前紹介した回(コマ有り)
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20081213#p3「サマヨイザクラ」
■法廷もの、陪臣員(裁判員)ものを漫画で描けるとは。それ自体がすごい。
サマヨイザクラ裁判員制度の光と闇 上 (アクションコミックス)
- 作者: 郷田マモラ
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2008/10/28
- メディア: コミック
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ベスト・エピソード選出
これはどこもあまりやってない区分けでしょうけど、連載マンガの中で短編形式のものはもとより、長編の中でもその一部を、一つのエピソードとして扱えるものがある。その中でいいものを選ぶという趣向です。
「深夜食堂」うなぎのタレ丼
「銀魂」 グチ屋台編
■これはすごかったねえ。その形式、技法全体…実験的な手法、それ自体をひとつのギャグとして、意外なオチまで一直線に持っていく。最高級の褒め言葉を使わせてもらおう。「全盛期のこち亀を髣髴とさせる」。
「喧嘩商売」金剛開発編
■喧嘩商売、はその優れたストーリーテリング…というか上のような表現を使うなら「全盛期のジョジョを髣髴とさせる」ような騙しあい、心理戦と、「これがこうなったのはこういう理由による」という「擬似理論解説」は素晴らしいのだが、全体としては、とてもじゃないが表街道に出す作品ではない、理由を言うまでもなく(笑)。だが、優れた部分だけでも顕彰したいので、ベストエピソードというくくりは非常にありがたい(笑)
「三月のライオン」弱い老棋士編
■この作品もどこが着地点になるかは皆目わからんのだが、この話は良かった。
「まじかるストロベリィ」スージーのおじいさん編
■最後のオチ一本。俺は「自分に千載一遇の大幸運(願い事がかなう魔法など)が舞い込んだ人が、その力を(他の)XXのために…」という系列のエピソードに弱いのだな。
これを選出するためには、良かったエピソードを読んだらそのつどこのブログに記しておくことが必要だね。忘れてしまうから。もっと他にもあったはずだが。
これも
http://d.hatena.ne.jp/lovelovedog/20081228
へ投稿する。
冬休みのしゅくだい。何度目かのゆうきまさみ論
話はこういうことだ。
http://d.hatena.ne.jp/eg_2/20081227
に紹介されているように、
がゆうきまさみを特集している。80年代から90年代を駆け抜け、最前線で主力になったり、渋い脇役を務めたりした創作者が、ゼロ年代には何を語るか?という点は大きい。
さまざまな事情により、これについて語らにゃいかんのだが、けっこう私は時折思い出したようにゆうきまさみのことを書いている。
それを大きく統合しつつ、新しいものを付け加えなきゃいかん。
それも難しいので、まずかなり前の文章を。
(※とあるところで、ゆうきまさみを知らない人に作品の魅力を説明する、という流れになりました。それで箇条書きにした)
「あーる」(84−87)と「稲中卓球部」、あるいはモラトリアム共同体について
>僕のまわりの同年代の文系の子、
>文化会系クラブ活動やってた子は、かなりの割合で、『あ〜る』 読んでました。
・・・・(略)さんのお言葉通り、「あーる」は主人公がアンドロイドのSF?でありながら、或る意味でめちゃくちゃリアルなマンガでした。
小生現在20半ばですが、あの文化部的共同体のしょーもなさと楽しさをいささか経験しています。めざせ甲子園も青春なら、暑い夏を部室でみんな一緒にだらけるのも青春。
例の「終わりなき日常」をこういう風に生きることも出来るんだ、という感じです。
極端な話、サカキバラ少年が仮に、このような共同体に入っていればあんな犯罪は・・・これはこじつけですか。で、稲中卓球部と春風高校光画部って本質的に似ているんじゃないかなあ、と。違ってみえるのは掲載誌の性質上(笑)、というだけで。
「パトレイバー」(88−93)と職業倫理(現場)
ええと、ロボットが警察に配属されている近未来の話ですが、確か最初の頃は主人公が「単なるロボット好き、ロボットが趣味」だったのが、回を追うに従って「社会の中で自分たちの役割をきちんと果たす、そのための頼れる相棒としてロボットに乗る」という風に変わってくる(「永久保存版」のHPにもこれに関係した文章あり)、その辺が見事でした。
オタクがオタクのまま社会性を持つ、という一つのあり方かな、と。敵にずっとゲーム感覚でロボット犯罪をする奴等がいまして、彼らの魅力と危うさもまたある一面をうまく描いています。
「じゃじゃ馬(94−)」と「「しっかりする」ということ」
一応エリートコースに乗っていた高校生が、競馬の世界に惹かれて牧場でダービー馬の生産を夢見て働く、という話ですが、シビアな牧場の世界(売れない走れない馬は「処分」)に主人公は何度も打ちのめされます。
だが牧場で働くということは、そういうシビアさを持ちつつ馬を愛することなんだ(手を汚しつつ理想を持つ)、というメッセージがあるんではないか、と。しかしこれ、(略)を資料に使ってるんじゃないかなあ。
それから主人公は気が弱くて優柔不断だが、「学校の勉強はできる」というのがすぐれて現代的な設定。しかし作者のゆうきまさみ氏、何でも初期のオタクらしいが、その辺を自分のなかでどう消化して作品にいかしているのか。
というような点が、我々の世代がこの人の作品を気になるゆえんなのです。うーむ、自分で読んでも説得力今ひとつ。だれかもうちょっと発展させてくれ。断っとくけどこんなハンパ分析とは別に、どれもすべてマンガとして読んで面白いっすからね。
まあ若い時分に書いたにしては、まあまあ、まとまっているわい。ここから今回の特集を資料に、発展できるかどうか。
あとひとつの難題があって、これももう何回か、ひとことだけ書いたけど、今ゆうきまさみを最初から論じ、そこで「究極超人あ〜る」を語るなら、「涼宮ハルヒ」シリーズと対比させなきゃならんだろー(正確に言うと主人公と、鳥坂さんだな)、と思っている。
だが、私はこの対比論をすべて「ハルヒ」の内容に対する伝聞(プラス漫画喫茶で読んだ漫画版1巻)に負っている。つまりハルヒって全然読んだことが無い(笑)。いやあ人気あるらしくて、図書館でこのシリーズが貸し出し中じゃないことが無くてさ。
ま、ここまで手を広げるのはやっぱり無理ね。
どこか「あ〜る」と「ハルヒ」の対比論があるところがあれば教えてください。(つうかその対比論が成り立つなんてのも俺の勝手な思い込みだが)
ロボコン、ついに二足歩行の世界に。すごかった。すごかった。
大車輪ロボット、すげー、
優勝の恐竜ロボすげー。
準優勝のジャンピングつちのこ、おそろしい。
こういうのを見ると、やっぱり理系技術者が一番金を儲けられるような世の中じゃないといかんな、と思う。
たとえこのロボット技術が、仮に「なんの役に立つんですか?」といわれたら困るものであったとしてもだ(笑)
今年も一年ありがとうございました。
テーマがあちこちに飛ぶこのブログに一年お付き合い下さり、ありがとうございました。
年明けは、けっこう飛び飛びの更新となると思います。またよろしくおねがいします。