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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

UFC放送。不完全燃焼も、アンデウソンの強さ伝わる&ファブリシオがKO完敗!

夜中に眠い目で観戦したら、たしかに見たのだがまったく展開が記憶にない(笑)ので早朝に見直した。
コーテが棄権した、ステップでの足の負傷は長州力のアキレス腱断裂を思い出したのだが(古いな)、ハードな練習で古傷を抱えた人だからこそということもあるけど、人間が二本足で立って、大地を蹴って歩き、走るということがそもそもリスクがあるのかなあ、と慰めのようなことを考えた。

アンデウソンはディフェンスの際、頭をあまり振らずにあの長い腕をふーらふら、ゆーらゆらと揺らしているところがカッコいい。北辰一刀流の切っ先のように。パンクラスにもこんな感じの選手いたな。
パトリック・コーテUFCで、初めて3ラウンドまでアンデウソン相手に持ち込んだ人なんだって。アンデウソンにとっては2005年以来

また「チームPRIDE」が敗北。なんとあの男が

ジュニオール・ドス・サントスファブリシオ・ヴェウドムが破れた。まあスタンドで強力なパンチを受けてKO、というのは打撃があまり上手くなかったファブリシオにはありそうな話では有ったが、実際今まではそういうことがなかったのだからやっぱりサントスが凄いのだろう。ものすごいアッパーでした。

パンクラス興行

■マルロンが王者になるも、滝田J太郎が粘りで判定に
マルロンが飛びぬけた強さというイメージを保てないつまづきを見せたのか、滝田が大健闘したのか。試合映像をみないことにはだが、それでもあっぱれ滝田

■鳥生将大、ふたたびドロー。
内容わからないから大熱戦の末のドローかもしれんが、また膠着してくれれば昨日思いついた「パンクラス・イズル」という用語が使えるので膠着していることを期待する(笑)
坂口征夫が、五十里にKO勝利!
これが一番、結果を見ての驚きだった。豆戦車のような突進力のある五十里祐一はパウンドで坂口を倒すだろうと思っていたが、そのタックルに打撃をどんぴしゃで合わせたらしい。
何しろ観客動員に貢献する坂口、ランキング入りしてまた活躍してくれるとありがたいが、本人がさっそく「大晦日に出たい」とか他団体に興味を示したとかなんとか?戦極正月興行じゃなくて?

平成釣りキチ三平・最新号は一冊丸ごと高田屋嘉兵衛伝&三平が映画化

釣りキチ三平マガジンの最新号が書店に並んでいた。10日に発売されていたようだ。
http://www.sampei33.jp/top/sampei-hp-top.htm
http://www.sampei33.jp/news/sampei-news.htm

シベリア原野での釣りの話が、「谷地坊主が高田屋嘉兵衛の子孫」という衝撃のご都合主義設定を間に挟み「夜のキャンプで、谷内坊主が三平に嘉兵衛一代記を語る」という設定でゴーインに路線変更・・・されて始まったのが「矢口高雄流・高田屋嘉兵衛伝」。


これについては、まず矢口氏は司馬遼太郎菜の花の沖」を許可を得てベースにしたのか、それとも高田屋嘉兵衛のさまざまな資料を自分で再構成しました、と自信を持っていえるのか、それが分からないところが気になる。
見逃したかもしれないが、どこかにそのへんの注釈ってあった?
いくら一人の人物の伝記は類似点が出るといっても、どのエピソード取捨選択するか、どう表現するかはおのずと異なる。両作を比較することも今後やってみたいとは思う。


ただ、
そのことを気にしないでおくなら、矢口が描いた高田屋嘉兵衛の数奇な抑留生活と、その中で逆にロシア軍人と相互の友情・尊敬を育て
、正式な国の機関がなしえなかった両国の対立回避、和平を成功させたドラマチックな実話ストーリーは実に面白い、面白い。そして感動的だ。
司馬の作品の中でも、「菜の花の沖」は作品、主人公とも比較でいうならマイナーなほうである。
こうやって光が再び当たるのは歓迎していい。
それに小説は八巻かそこらだ。コンパクトに読めるという点では・・・うん、やはり釣りキチ三平が「嘉兵衛伝」になるのは強引すぎるとか、司馬小説との関係は?とかいう話をひっくるめても、ここでこういう作品が残り、今後読まれていくことには意義があると見なしていいと思います。そして司馬小説を読了した人も未読の人も、読んで損は無いと思います。

あと、
これは一種、「みなもと太郎のリベンジ」
でもあります。
日本漫画文化史において、犯罪的な編集者とか編集部の所業は数あれど、旧「風雲児たち」で、「江戸後期」から「幕末直前」に行くまで約30年を省略させた”大爆走”はいまだに語り継がれる悲劇であった。
詳細はここ参照
http://sga851.cocolog-izu.com/sga/2006/07/post_991d.html
しかしその中で、みなもと太郎は必死にページを割き、総計10Pほどでこの嘉兵衛による日露和平をなんとか挿入した。
その中でも登場人物に「この一流の人物について詳しく記せないのが残念だ・・・」と未練たっぷりに言わせながらね(笑)。
もう何度繰り言をいってもせんないし、実際のところこのペースだとマジにみなもと氏の肉体的限界も気になってくるから、結果的には正しかったのかもしれんのだが(笑)、それを矢口氏が結果的にコラボしたと考えればいーのかもしれないのだ。

というわけで「風雲児たち」ファン
(最近http://d.hatena.ne.jp/kaien/20081018 のエントリが大評判だ)
も今回の釣りキチ三平を読むべし。逆に今回の「釣りキチ三平」を読んで面白かった人も風雲児たちを読むべし。
風雲児たち」では嘉兵衛の前にロシアと日本を結んだ大黒屋光太夫の物語(あっ、例の故緒方拳氏は光太夫役を映画「おろしや国酔譚」で演じていたね)や、日露トラブルの発端であるレザノフの物語もえがかれており、これをしれば、また面白さも倍加する。

マネーゲームの批判者・米国版


http://d.hatena.ne.jp/hagakurekakugo/20081026/p1
の関連参考資料。
この絵の人はフォード社創業者のヘンリー・フォード。単行本版14巻、GM創業者デュラントのライバルとして登場する。

栄光なき天才たち 14 (ヤングジャンプコミックス)

栄光なき天才たち 14 (ヤングジャンプコミックス)

思想的には大変な反ユダヤヒットラーに極めて同情的だったとも言われている(反ユダヤと反金融は、一部の人の主観では鶏・タマゴのようにごっちゃになる)。
同時に「わが社の従業員には最高の待遇を」「一般大衆が潤えば、結果的にモノも売れてわが企業も含め、国全体が豊かになる」という、右だか左だか分からんような政策・企業戦略の先鞭もつけた複雑なシト。