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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

【クイズ】後藤田正晴、SMAP「東京ドームに5万人」の集客力に驚く。その時、側近の一言は?

ちょっと所用あって、後藤田正晴の評伝など読み直していた。

私を通りすぎた政治家たち (文春文庫)

私を通りすぎた政治家たち (文春文庫)


で、佐々淳行回想の「後藤田正晴、深夜番組で香取慎吾に会う」の話が面白かったのでちょっとクイズ形式で紹介。
まず、香取慎吾笑福亭鶴瓶がホストだった「平成日本のよふけ」に後藤田が(既に出演し常連だった佐々淳行の仲介で)初出演したとき…はじめは結構渋っていたが番組は盛り上がり、大反響を呼んだ。後藤田氏も満足。

平成日本のよふけ〈2〉

平成日本のよふけ〈2〉

  • 発売日: 2001/07/01
  • メディア: 単行本

…「君はワシにお笑い番組に出ろというか、しかも深夜の。ワシは笑いものにされるのは 嫌だよ」 「......と仰言ると思いました....が、鶴瓶というのは落語の真打で~師匠ですよ。若い世代に後藤田先生のメッセージを発信する、いい機会だと思いますがね。録画は昼間 すし、ナマじゃありませんから編集で不工合のところは削らせますが・・・」
あれこれグズグズ揉めた揚句、 「佐々君や的場(的場順三のこと)君、岡本(岡本行夫)君が一緒に出るなら考えてもいい」というところまで漕ぎつけた。
二〇〇〇年十一月二十七日、「後藤田スペシャル」撮影当日の局側の気の遣いようは 大変なものだった。香取慎吾さんもすっかり固くなっていた。
「カトリ・シンゴさん......というの? 貴方は、何をしてる人? 歌、歌ってる。そう、 貴方のことを『香取神社』と覚えよう。それがワシの記憶術なんじゃ」
決して威張らない。丁寧な物言い、くだけた物腰に、鶴瓶さんも慎吾さんもたちまち 魅了され、”護衛戦闘機"の私たちも山本五十六元帥機を墜されてなるものかと八方気を配って初の後藤田正晴さん、深夜お笑いトーク番組出演は成功裡に終った。そして深 夜番組で堅い政治家と元役人の的場順三、岡本行夫、私という出演者にかかわらず五・ 九%の高視聴率を記録したのだった。「後藤田スペシャル」の放送は総集編をふくめて前後八回の多きに達した。



で、収録もたいへんに盛り上がり、予定時間をオーバーしたが、なんとその日はSMAP東京ドーム公演の当日…。

SMAPの「香取慎吾」の恐るべき人気を知らない後藤田さんが、巧まずして楽屋の 笑いをとる。
収録の際、話が弾んで予定の収録時間をオーバーしてしまった。慎吾さんがオズオズ といい出した。
「先生、本当に失礼なんですけど、今晩は私、東京ドームのライブがあ りますので中座します。失礼お許し下さい」
「なに? 東京ドーム? そこで貴方、何するの? え1?」
全くわからない模様で的場さんが急いで解説する。
「この人、大スターなんです。五万人のライブ・ショウがこれからあるんです。歌と踊りの」
「ほう? 五万人?そりゃえらいことだ。五万人、いうたら大変な人数だよ、ワシが 選挙でそれだけ票を集めるのは大変なんじゃよ」
いつも一言多すぎる的場さんがいう。
「〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇」


さて、的場順三氏は、なんと言ったのでしょうか?

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後藤田正晴SMAPの人気に驚く。そこで言われた一言は?(佐々淳行の本)


答えは、下に。






解答編

「この人、大スターなんです。五万人のライブ・ショウがこれからあるんです。歌と踊りの」
「ほう? 五万人?そりゃえらいことだ。五万人、いうたら大変な人数だよ、ワシが 選挙でそれだけ票を集めるのは大変なんじゃよ」
いつも一言多すぎる的場さんがいう。


「先生のは先生がお金出すんでしょうが、慎吾さんの場合は五万人が金を払って彼を見にくるんですよ」
「おいおい、人聞きの悪いこというな、ワシが買収しとるみたいに聞えるがな」

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SMAP人気に驚く後藤田正晴。そこで的場順三がひとこと(佐々淳行

そこで、そのネタをぶっこんでくるかね・・・・・・・
後藤田正晴、のちには不世出の名官房長官ハト派の重鎮と国民人気も高かったが、そもそも最初に選挙で出馬した時は田中派の丸抱えで、大規模な選挙違反が摘発されたのだ(しかも落選)。警察トップの選挙違反ということで大変に決まりの悪い話である。

後藤田は1973年11月25日に官房副長官を辞職し、郷里の徳島県から参議院選挙に出馬するための準備を始める[2]。しかし、徳島県は三木派を率いる三木武夫(当時副総理)のお膝元であり、しかも1人区である徳島県選挙区では三木派の城代家老と言われた久次米健太郎[注釈 16]が現職であったことから、自民党公認を巡って党内が紛糾する[注釈 17]。結局徳島県連の投票により後藤田が公認候補とされたが、三木派の猛反発を招いた。久次米は無所属で立候補したため、県内で保守が真っ二つとなり、選挙戦は阿波戦争(三角代理戦争)と呼ばれる熾烈なものとなった。

当初は財界と党主流派の支援を受けた後藤田が有利と見られていた。しかし、農協などとの強い関係を持つ久次米陣営が猛烈に巻き返し、1974年7月7日の第10回参議院議員通常選挙の結果は、久次米19万6210票に対し後藤田15万3388票で及ばず、敗北した。さらに、後藤田が選挙に不慣れであったこともあって、陣営から268人もが徳島県警察によって選挙違反で検挙されることとなり、「金権腐敗選挙」と強く非難される憂き目を見た。後藤田はお詫び行脚に奔走するとともに、私財を売り払って逮捕者に弁護士を手配した[67][75]。後に後藤田は、「あの選挙は自分の人生の最大の汚点」と述べている。
ja.wikipedia.org


にしても的場順三という人間はなかなかの硬骨で、しかもユーモアもある人物だったようだ。
大蔵省出身で、第一次安倍内閣内閣官房副長官だったひと。
ja.wikipedia.org

【メモ】埼玉県本庄市・食肉場の併設肉屋は珍しい部位が買える、外国人御用達の店らしい

安田峰俊氏の文春オンライン記事。豚盗難事件(結局不起訴)の容疑がかかったベトナム人コミュニティの「兄貴」へのインタビュー

本題をどーーーんとすっとばして、ここをメモしておく!!!

──念のため聞きます。本来の捜査理由だったと思われる家畜窃盗事件は、兄貴は本当に“シロ”ですか?

兄貴:シロだよ。やるわけないだろ? 警察に疑われたが、あれは間違った逮捕だった。俺たちは本庄(埼玉県本庄市)の食肉解体場で肉を買ったんだが、その数日後に捕まったんだよ。だが、血抜きされた豚を買ったときの伝票は残っているわけで、肉は盗品じゃないんだ。仲間の誕生日なんかがあって、肉を多めに買っていただけだ。

──本庄市の食肉解体場に併設されている肉屋ですね。私たちも昨年11月の時点で裏取り取材しています。確かにあの肉屋は、一般のスーパーなんかでは売っていない部位も売ってくれますし、ベトナム人やブラジル人など外国人の御用達みたいです。在日ベトナム寺院の大恩寺にも近い。

兄貴:ああ。しかし、店で買った牛のテールだとかも警察に押収されたぞ。ちくしょうめ。


bunshun.jp

一般で売ってない部位!!!
ベトナム人・ブラジル人の御用達!!!

なんか、もう、幻想だよ。クッキングパパ美味しんぼに出てくるパターンだよ。


ただ、このセンター?自体の情報は出てくるが、併設のお肉屋の情報、そのものずばりは出てこない…たぶんこれかな?的なものはみつかったが

www.honjo-mc.or.jp
企業名 協業組合 本庄食肉センター
所在地 〒367-0074 埼玉県本庄市杉山115番地

一般に売られていない豚の部位、となると、四角いジャングルに出てくる極真会館近くの焼き肉屋とか、
「桐谷さんちょそれ食うんすか」でやはり幻想溢れる登場をしてくるんだが。


こういう、在日外国人が見つけてくるうまいもの、と言えば思い出す話が合って、70年代にベトナム戦争を取材し帰国したジャーナリスト近藤紘一はベトナム人の妻子を伴ったのだが、妻が、「かえりかけのヒナの入った卵」が食べたくてしかたない。
それをエッセイに書いたら、養鶏場がわけてくれると言ってくれて喜んで夫婦でそこにいった。

養鶏場の奥さん
「しかし、かえりかけの卵なんて食べられるのかね?」
養鶏場店主
「そりゃおめえ、ヒナの肉はうまい。そのまたヒナだ、うまいに決まってる」


情報があふれる世の中になり、東南アジアではこの「かえりかけのヒナ卵」は超メジャーであるとの情報は得たが、自分ではまだ食べてない…いつかは。

本当にあっぱれ!朝倉未来がクレベル・コイケとの対戦を決めた

www.tokyo-sports.co.jp
www.daily.co.jp
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未来は、自分のメディア(youtube)でも報告してる
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このひとも


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いやほんとすごいすごい
今回、具体的にあそこまで「萩原京平」という、言っちゃあ悪いが「お茶濁せる」相手をえらんでも問題なさそうなお膳立てがされていた。
そこでコイケを選ぶって。いや対戦熱望のアンダーグラウンドエンペラーには悪いけど、それはもう、文句を言える相手ではない。

また未来にとっては、「ダイレクトリマッチ」の権利を捨てて、挑戦者決定戦に臨むわけだから、列の一番最初に並んでた人間が道を譲るようなものだ。

田村潔司だ。
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これを書いた時点では、このカードは期待していたけど、決定までは相当難航するだろうし、1年か2年後かな…と思っていました
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自分は基本寝技びいきだし、主観的な応援でも客観的な予測でもクレベル・コイケ側なんだけど、それでもここで「クレベル・コイケ戦を選んだ」時点で、朝倉未来は勝利した、のだと思うのです。

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強者の流儀

強者の流儀

しっかり者の娘と、父親の物語「Papa told me」1-10巻が無料配信中(5/11まで)

※2021年5月11日までの期間限定無料お試し版です。2021年5月12日以降はご利用できなくなります。【ココハナ最新号配信! つい一緒にいたくなる…世話好き男子特集】知世のパパは小説を書いてます。ママは夜空の星になりました。知世とパパは2人暮らしですが、いつも明るく生きています。自由で創造的な父子家庭をめざして、ドジったりするけど。小学生のちせちゃんが大人を相手にけなげに奮戦する、大好評シリーズ!!



へえ、と印象に残るのは、この作品が関川夏央の「知識的大衆諸君、これもマンガだ」にて紹介されていたからだ。

初出は1980年代後半の論壇誌「諸君!」、当時、そういうお堅い雑誌に、ストーリー漫画を紹介するコラムが載るということ自体が画期的な型破りだったのだ。
いま、入手できるかねえ…?

解説文では、まず「蛇蝎のごとく憎む」「マンガを読むのが恥だ、頽廃だ」という相手を想定して呼び掛けてるんだから、そういう時代だね。
「男の星座」をはじめ知らない作品を読むきっかけにもなり、大いに学恩のある一冊だ。

マンガを蛇蝎のごとく憎むあなたにも、溺愛するあなたにも必読の書。マンガを読むのが恥だ、頽廃だといった紋切型の議論はやめにしよう。いまや日本のマンガが、世界に誇れる表現手段であることは確かなのだから。「ちびまる子ちゃん」から「沈黙の艦隊」までを縦横に論じ、現代日本マンガの可能性を探る。

おそらく、この本で紹介した中で、いまも作品が続いているのは、みなもと太郎風雲児たち」と、時々いまでも読切が載るらしいこの「Papa told me」だけっす。
紹介を雑誌で読んだ時代以来「へえ、そんなのがあるんだ。どんな作品なのかね」と思い続けて30年以上経った(笑)。この機会に時間があれば読もうかね…

そして自分がこういう一覧を作った時、読んでいない作品なのに、筆頭に挙げたのがこの作品だった(笑)

有能なのに実生活や些事は怠惰で「しっかり者の目下に管理され、それが可愛げになっている」キャラクターを考える【創作系譜論】

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また「紙屋研究所」ブログ移転前の旧館には、この作品と「よつばと!」を対比させた記事がある。

www1.odn.ne.jp

…「ほのぼのさ」のうらには、ヲタクが秘めた大いなる野望が隠れている。

 出退勤に拘束されない自由業であり、わずらわしい家族や妻との関係は存在せず、気のあう同性の仲間と、子育ての現実的苦労をいっさい感じさせない娘との関係だけが存在する。『Papa told me』の娘・的場ちせが大人社会の虚妄を見抜く「王様は裸だ」進言役だったのにたいして、よつばは日常の退屈やあるいは日常の構造の堅牢さを粉々に破砕してしまう役割を果たしている。娘は、たえず日常を打ち砕いて、どきどきするような事件をおこしてくれる。帯の「いつでもきょうがいちばん楽しい日」というコピーは秀逸だ。

日出づる孤高の国?自由主義18カ国の「対ミャンマー・報道自由の日声明」に、日本国絶賛加わらず

この問題……対ミャンマーの人権問題で、日本の腰が引けている状況について継続して追っている、篠田秀朗氏の文章。

篠田 英朗2021年05月04日 10:10

外務省は人権外交の抵抗勢力なのか?


5月3日は国際的には「世界報道自由の日」となっている。そこで18の在ミャンマー各国代表部が共同声明を出し、世界中のジャーナリストたちの活躍を称賛するとともに、ミャンマー国軍に不当に拘束されているジャーナリストの解放を求めた。加盟諸国を代表するEU代表部を含む自由主義を標榜する18カ国だ。韓国なども含むほぼ全ての米国の同盟国が含まれていた。しかし、日本は、参加しなかった。日本は、ジャーナリストの北角裕樹氏が拘束されているにかかわらず、やはり、参加しなかった。
(略)

4月9日に同じように自由主義諸国の在ミャンマー大使がミャンマー軍の蛮行を非難する共同声明を出した際にも、日本は加わらなかった。日本が一貫してこの種の自由主義諸国との共同行動を回避していることは、今や明白である(例外は、各国の参謀長がミャンマー軍に対する非難声明を出した時に防衛省主導で山崎幸二統合幕僚長が署名したときだけ)。

一般には、「ミャンマー軍とのパイプが大切」だから、日本は、こうした同盟国・米国を中心とする自由主義諸国の共同行動には参加しないのだとされている。しかし、このこと自体が怪しい主張で、説得力がない。https://president.jp/articles/-/45524 

(後略)

すげーなおい。
日本と言えば、基本的に、対中国であろうがサウジアラビアであろうがベネズエラであろうがイランであろうが、人権問題については消極的なのはデフォルトだ。
しかしそれはあくまでも「目立たない」範囲での話で、こういう自由主義国が集まった連名的なものでは、それこそ「目立たないように」参加をするものだったと思うが、対ミャンマーにおいては”悪目立ち”も辞さずに、18国参加の声明にも参加しなかったとは。


これ、誰がどう意思決定しているんだろうかいな。茂木敏充外相かいな?

篠田氏の最近のブロゴス寄稿は、コロナ以外はこのテーマで一貫しているから、興味ある人は遡って読まれよ。

日本が米国の同盟国であるかが問われている

9日金曜日、ミャンマー市民を支持する共同声明を、駐ミャンマーの15大使が共同声明の形で公表した。https://twitter.com/eAsiaMediaHub/status/13803875952...
2021年04月10日 15:49

日本を裏切ったのがミン・アウン・フラインである

ミャンマー軍が国軍記念日を迎え、首都ネピドー郊外で開かれた式典で国軍が軍事パレードを行った3月27日、判明しているだけで市民114人が亡くなった。2月1日クーデター以降の死者数は判明しているだけで42...

2021年03月28日 17:07

ミャンマーを見て、マグニツキー法を制定せよ

米国のブリンケン国務長官とオースティン国防長官の初外遊による日米の2+2会合が終わった。その直前の12日には、「クアッド」4カ国の首脳会議が開催された。これらの会談の成功は、大変に素晴らしい。 ただし...

2021年03月18日 13:33

アメリカとミャンマーについて語る準備をせよ

blogos.com

氏の個人ブログは

shinodahideaki.blog.jp


憲法学の病(新潮新書)

憲法学の病(新潮新書)

本日午後1時、映画「日本沈没」(BSプレミアム)

日本沈没
BSプレミアム5月4日(火)午後1時00分〜3時25分 


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70年代に発表されベストセラーとなった小松左京のSF小説を映画化。深海潜水艇わだつみ号の操艇者・小野寺は、海底火山の権威、田所博士らを乗せた無人島の調査で、異変を検知する。そして、近いうちに日本列島が沈没するという田所の主張を裏付けるように、火山噴火や大地震が発生。日本中がパニック状態に陥っていく…。豪華キャスト、森谷司郎監督の骨太の演出、特殊撮影を駆使した迫力の映像で大ヒットとなった超大作。


www.nhk.or.jp



うーん、小松左京はSFの伝説だが、この映画(小説ではなく)が面白いかどうかというとなあ。結局小説でも「日本人の脱出計画」と、「その情報をどうパニックを防いで知らしめるか」の部分が面白いのであるから…天変地異がどうこうではなく。

まあ、お知らせだけしておきますよ

「あのアカウント」に閲覧制限をさせたのは『脅迫めいたメール』の力だった~赤報隊事件の日の記事。

……昭和62年に兵庫県西宮市の朝日新聞阪神支局に散弾銃を持った男が押し入り、記者2人が殺傷された事件から3日で34年となり、支局に知人や地元の人たちが訪れ、亡くなった記者を追悼しています。
昭和62年5月3日、西宮市の朝日新聞阪神支局に散弾銃を持った男が押し入って発砲し、当時29歳だった小尻知博記者が殺害され、別の記者1人も重傷を負いました。

www3.nhk.or.jp

あらためて、犠牲者の冥福と犯人の逮捕、つまり事件の解決を祈ります。


その5月3日夕方にネットにアップされた朝日の企画記事。この企画はまさに事件を受けて始まったもので「みる きく はなす」と言う名で続き、一部は単行本になっている。
ただ、自分は読み続けて、その”角度の付け方”に違和感を持つ切り口も毎年多い。

今回の話は、

第5回

「井戸に毒」投稿者に2度問うた 虐殺の現場訪ねた記者
2021年5月3日 17時00分

 目の前の電線が、左右に大きく揺れていた。

 2月13日午後11時すぎ、東京都内の住宅街。下水道工事の現場で作業していた男性(34)は休憩中、福島県沖を震源とする最大震度6強地震に気付いた。缶コーヒーを片手に、右手のスマホツイッターを開き、指を滑らせた。

 「BLMが井戸に毒を投げ込んでる!!!!!」

 システムエンジニアの20代男性は、横浜市の友人宅でゲーム中に揺れを感じた。スマホを見るとこのツイートがあった。黒人差別反対を示すBLM(ブラック・ライブズ・マター)から変え、自分も投稿した。

 「バイデンが福島の井戸に毒を投げ込んでるのを友達が見ました!」

 最初のツイートから2分後だった。

 「井戸に毒」という投稿は、翌日までに少なくとも約3万件になった・・・・・・(略)

www.asahi.com

要はこの話


togetter.com
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ときに、記事に出てきた津田大介氏は、上まとめに収録されたやりとりのなかで、以下のように表明しているな


実は自分がこの話題で連想したのは、その朝日新聞の「天声人語(深代淳郎)『ゴルフ庁』スクープ事件」だった。

……昭和48年10月の『天声人語』では「大きな声ではいえないが、ふとしたことで盗聴テープが筆者の手に入った」という書き出しでこんな閣議の模様を描いている。
 低迷する田中内閣の支持率回復のため「ゴルフ庁を新設してはどうか」という話が出た。参院選前に1000万ともいわれるゴルフ人口を放っておくテはない。
 〈▼「尾崎将司の立候補打診をすべきだ」という人もいた。ゴルフ減税、総理大臣杯などの案が出た。「長官をだれにするかね」「やはりホールインワンの総理兼任でしょう」「いや、本場のイギリスでのスコアがお恥ずかしい」と、首相はめずらしく反省の様子だ▼「石原慎太郎君はどうだ」「彼は飛ばしすぎだ」〉
 読めばすぐ架空の閣議と分かる話なのだが、このコラムは内閣を怒らせ、官房長官から厳重抗議がきた。深代は翌日こう書いた。
 〈政府が迷惑をこうむったというならば、申し訳ないことだが、冗談が事実無根であることを確認するには、やはり「あの冗談は冗談でした」というほかはない

jukuhinokuruma.blogspot.com

さらにいえばその後、韓国内でこんなスローガンが生まれ、思想的にはさらに迷走しかねない状況に…
bunshun.jp
togetter.com


まあ、内容についての議論はここで止める。なぜなら以降は、内容に関係無くなる話だからだ。


……『「バイデンが福島の井戸に毒」と投稿したのは、京都大学出身のシステムエンジニアの20代男性だった』そうだ。

残念ながら、アカウント名がクオリティペーパーの紙面を飾ることは無かった。なんというアカウント名だったんだろうね

それはともかく、このツイートは、まもなく一般の人は見られなくなった。…なぜか?

記事内に、さらっと触れられていた。

見知らぬ人物から脅迫めいたメッセージも届いた。怖くなり、アカウントに閲覧制限をかけた

あたくしが、記事につけたブクマ。※最初のもの。いまはこのブログ記事へのリンクに差し替えています

ん?「知らぬ人物から脅迫めいたメッセージも届いた。怖くなり…」とあるんだが…。内容がどんなひどくても、脅迫による恐怖によって封殺されたなら、その「脅迫めいたメッセージ」こそが赤報隊的なものじゃないか?
https://b.hatena.ne.jp/entry/4702107661565109154/comment/gryphon

f:id:gryphon:20210504084339p:plain
パロディ「やはり脅迫」「脅迫はすべてを解決する」

天下の諤々、君の一撃に如かず。
これがこの記事のサムネイルになるのもあれだけど。


・・・・・・・・・・・・・・・・という話にならないか?


付録 同事件に絡んだ、朝日社説

(社説)支局襲撃34年 SNSを凶器にしない

2021年5月2日 5時00分

 兵庫県西宮市の朝日新聞阪神支局が銃撃され、記者1人が死亡、1人が重傷を負った事件から、あすで34年になる。関連・類似事件を含む計8件の警察庁指定116号事件は、未解決のまま03年に時効が成立した。

 暴力で言論を封殺しようとする、民主主義への重大な挑戦だった。卑劣な行為にひるむことなく、報道の使命を果たしていくことを改めて誓う。

 犯行声明を出した「赤報隊」は、朝日新聞を「反日」と批判した。そして今、ネット上には「反日サヨク」「非国民」といった言葉があふれる。標的にされるのは、広く社会・労働運動に取り組んだり、政権に批判的な発言をしたりする人たちだ。

 昨年6月、弁護士やジャーナリストらが中心となって「SNSOS」というグループをつくった。SNSを使った誹謗(ひぼう)中傷や悪意ある攻撃に対抗し、被害者を支え、泣き寝入りしない・させないことをめざす。コロナ禍で活動に制約はあるが、これまでに寄せられた相談を見るだけでも事態は深刻だ。

 性差別むき出しの罵声を浴びせる。労働組合に「反社会的勢力」とレッテルを貼る。人権活動に尽力している弁護士を懲戒するよう扇動する――。

 こうした事実に基づかない批判や憎悪をあおる行いは、自由な発信を妨げ、社会を萎縮させる。国や政治家の行いをチェックする活動を抑え込み、問題を覆い隠して病巣を深くしてしまうことにもつながる。

 賛同人の一人で作家の雨宮処凛(あまみやかりん)さんも「非国民」「日本から出ろ」といった攻撃を受けた。「物言う女は集団で黙らせるべきだ、それが正義だ、と思っている人々がいる。最初は無視しても、何度も続くと精神的に追い詰められる」と話す。

 日々のくらしに役立つSNSだからこそ、社会全体でその健全な発展を図らねばならない。

 コピーライターの小竹海広(おだけみひろ)さんらは昨秋、この問題で屋外広告を出すことを思いたち、クラウドファンディングで1カ月間で約320万円を集めた。

 「#この指とめよう」が合言葉。SNSの送信ボタンに乗せた指を一瞬止めて考えよう。人を傷つける言葉ではなく、背中を押し、励ます言葉を送ろう。そんなメッセージを東京・渋谷の街頭などに掲げた。運動のさらなる発展をめざす。

 ミャンマーや香港で言論弾圧が続く。歯止めをかけるべく、その様子を世界に伝えてきたスマホも、使い方次第で人を絶望に陥れ、命を奪い、社会を荒廃させる。2人の記者を死傷させたのは散弾銃だった。いま多くの人が親しむSNSを、それと同じ凶器にしてはならない。

www.asahi.com

付録2 「バイデン」とは別の、記事に出てくるtwitterユーザーの、取材を受けての感想

SNSの投稿者は記事内に2人出てくるから、混同しないようにネ

それ以降のツイートも加えたまとめができています
togetter.com


削除はしていなかった、その人のところにも、その人の言によれば「脅迫的なツイート」が来ていた…と書かれている。