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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

ドリヤス工場「異世界もう帰りたい」、今は連載全話が公式サイトで読めるっぽい

2019年12月4日現在の情報。

きのう書いた
m-dojo.hatenadiary.com
で2019年のマンガ10傑に選んだ「異世界もう帰りたい」。その記事でも紹介しているけど、単独記事にしたほうがいいかと思うのでおまけ的に。


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異世界もう帰りたい」1-10話公式サイトで公開中(2019年現在)


つまり、この作品は「月刊HERO'S」で連載中なんだが
その公式サイトで、…たぶん自分の知る限り、連載最初から全エピソードが公式サイトで読めるっぽいのだ。
で、それはここなんだが
viewer.heros-web.com

素人目から見ても、検索性も一覧性も乏しいように思えるなあ…少なくとも、ここにパッと行って、あ、ここにこの作品がある、と探せる?自分は探せないと思う。検索窓から目当ての作品題名を入力すれば…って手間かかりすぎだわ。

というか、HERO'S公式サイトで連載中作品のいくつかが読めるなんて初めて知ったわ。たぶん宣伝も足りないと思う(自分を基準にしてます。サンプル1名)


異世界もう帰りたい」
はここから一話で、PCで読むと、その下に一覧があるのだが……たとえばスマホでも行ける?

異世界もう帰りたい ドリヤス工場
平凡な毎日を送っていたサラリーマン・下山口一郎は、ある日突然、英雄として異世界に召喚された! 「まさか本当に自分が異世界に来るとは...」 ラノベでお馴染みの展開が実際に起こり、ちょっと期待した下山口だが、現実はキビシくて...!? 『有名すぎる文学作品をだいたい10ページくらいの漫画で読む。』シリーズのドリヤス工場が贈る、“異世界しょんぼり転生”開幕!
viewer.heros-web.com


ちなみにこっちも好きな「酩酊!怪獣酒場」も、公式サイトに作品掲載中だった。こっちは50話近く進んでいるので、さすがに単行本化されたやつとかは読めないっぽい

viewer.heros-web.com


酩酊! 怪獣酒場(1) (ヒーローズコミックス)

酩酊! 怪獣酒場(1) (ヒーローズコミックス)

酩酊! 怪獣酒場(2) (ヒーローズコミックス)

酩酊! 怪獣酒場(2) (ヒーローズコミックス)

酩酊! 怪獣酒場 (3) (ヒーローズコミックス)

酩酊! 怪獣酒場 (3) (ヒーローズコミックス)

酩酊! 怪獣酒場(4) (ヒーローズコミックス)

酩酊! 怪獣酒場(4) (ヒーローズコミックス)

酩酊!怪獣酒場2nd(1) (ヒーローズコミックス)

酩酊!怪獣酒場2nd(1) (ヒーローズコミックス)

酩酊!怪獣酒場2nd (2) (ヒーローズコミックス)

酩酊!怪獣酒場2nd (2) (ヒーローズコミックス)

  • 作者:青木 U平
  • 出版社/メーカー: ヒーローズ
  • 発売日: 2018/04/05
  • メディア: コミック
酩酊!怪獣酒場2nd (3) (ヒーローズコミックス)

酩酊!怪獣酒場2nd (3) (ヒーローズコミックス)

  • 作者:青木 U平
  • 出版社/メーカー: ヒーローズ
  • 発売日: 2018/08/04
  • メディア: コミック
酩酊! 怪獣酒場2nd (4) (ヒーローズコミックス)

酩酊! 怪獣酒場2nd (4) (ヒーローズコミックス)

  • 作者:青木 U平
  • 出版社/メーカー: ヒーローズ
  • 発売日: 2019/05/02
  • メディア: コミック

「ルールを作れば、技術が(勝手に)生まれる」か「技術を継承する」か?興味深い対談あり

ことし4月の記事だが、読み逃したか、読んでも本質がつかめなかったか…どっちにせよ、だれかがツイートかなんかして浮上し、偶然目にしたのだが、このへんの話がじつにこう、考えさせられた。
Dropkickの記事である。

ch.nicovideo.jp


中井  でも、ボクからするとスネークピットジャパンって、教わった技術を継承しようとしていることが逆に凄いと映っているんですよ。ボクらはなんとなく競技のルールを作っていけば、それに合わせてみんな練習するから、それでうまくなるんじゃないかという考え方なんですよね。

鈴木 競技ありきということですね。

中井  そう。「こういうルールです!」という競技を作って練習をスタートすれば、みんな技術が備わっていくという発想なんです。これはおそらく佐山聡先生の感覚だと思うんですけど、その血がボクには流れていて、柔術でもなんでも競技化してしまえば、それに合わせてみんな練習するだろうと。だから、自分のことを客観的に見ると、技術の伝承にはあまり重きを置いてない感じがしますね。

――技術の伝承より、競技化して強さを目指す。

中井  いや、もちろん技術そのものを教えることもできますよ。でも、選手は一人ひとり違うし、「その競技で勝利をつかめる自分を作ればいいんだ」という自分を、どうしても拭い去れないんですよね。だから「中井祐樹の技術を受け継いでいるのは誰だ?」みたいな話になったときに、それはみんなそれぞれ違うからなあ……みたいな。

――技術を伝承するってけっこう難しいことなんですね。

中井  でも、以前宮戸さんと手を合わさせてもらったときに感じたのは、やっぱりとても技術が精妙で、おそらくロビンソン先生に教わったことをそのままやっているんじゃないか……と感じました。だから、これは鈴木さんにも言ったんですけど、技術を継承するならキャッチ・アズ・キャッチ・キャンの大会をやればというようなことを……それも大それたことなので、あんまり言っちゃいけないなと反省もしたんですが(笑)。

わかりる???
わかりる???

すごいこと言ってるのよ、これ。
つまりだ、選手二人でとっくみあって、抑え込むなり、関節を決めて参ったさせるなり…、その関節も足関節を極めていい、いやそれは禁止だ、いっそ馬乗りから殴ってもいいぞ、いやいやむしろ、足の裏以外が一瞬でもついたら負け、土俵の外に出されたら負け…

こんなルールを決める。やりたいひと集める。やらせる……と、自然にそのルールで勝てるように、複雑微妙に道着を持って足をかけて転がすような、そんな技術が生まれていく、と。


その一方で、別の流派は、「この腕を持って、こっちはこうして、これに体重をかけて…」みたいな技のやり方をまず教えていく。それを優先する。選手たちも、まずそのように動いて、その技をやろう、ということに集中する。


これが流れ流れて、時間を経ると、その行きつく先は、大いに変わる…んじゃないかな。


この前の記事を思い出そう。有名柔術コーチが語った嘉納治五郎論。結果的に骨法・堀辺正史氏のいうことと同じになったが、それはそれとして正しい。

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「…彼(嘉納治五郎)は、近代のマーシャルアーツトレーニングにおける、もっとも偉大な叡智をもたらした人物でもある」

――もっとも偉大な叡智?

マーシャルアーツの価値を決めるのは個々の技術ではなく、トレーニングシステムだということだ。そして彼はそのトレーニングシステムを導入した。ランドリだ。そのことによって、コンバットスポーツ(格闘競技)と伝統的武道(トラッディショナルマーシャルアーツ)の違いが生み出されることとなった。文字通りの形で、だ。
そしてこのコンバットスポーツこそが、現代のマーシャルアーツにおける大いなる革新をもたらしたんだよ」

その骨法でも、話があったじゃん。MMAの衝撃を受けて模索しているうちに、矢野卓見がさまざまな技を編み出し、強くなっていった。
だけど、そうやって強くなったはいいけど、それは堀辺氏が頭の中で描いた「骨法の戦い方」とは違っていた。だけど、稽古、実戦形式のスパーリングをしたら、その「堀辺正史の机上の理想」より「矢野卓見の路上…じゃないな、稽古場の現実」のほうが上回る、と…

ch.nicovideo.jp

――矢野さんはそういった研究が骨法では許されなかったと言われてるんですよね。
北條 ボクらは先生の指導を忠実に守って練習してたんですよね。でも、矢野さんがインタビューで言ってたじゃないですか。それより自分が教えたほうが強くなれる、と。でも、なんというんですかね、ボクは先生に指導されて強くなりたかったというか……ただ強くなりたいというよりは先生に教わって強くなりたかったんですね。たしかにあの当時は柔術をやったほうがよかったかもしれないですけど。


おそらく、大局的にみれば、ランドリシステム…中井氏がいうような、ルールを作って、その中で競っていくうちに強さもセオリーも生まれてくるほうが優位になるとはと思う。ただ、そこに、「教わったことを守り続ける」人達が、ときおりエッセンスを加えることで、進歩していくのもまた事実なんじゃないか?と思う。それはあくまでもエッセンス、従に過ぎないのかもしれないけど。


まあ、どっちにしたって熱心に練習していれば、強くなることは間違いない。
いいところがそれぞれに残り、そしてのちに、時々に混ざり合えばいいのだろう


しかし、机上でそんな話を聞くことがメインで好きなだけというこちらにも、何かふかあく考えさせるものがあったのだよ。

中井祐樹の新バイタル柔術

中井祐樹の新バイタル柔術

  • 作者:中井 祐樹
  • 出版社/メーカー: 株式会社 日貿出版社
  • 発売日: 2018/11/02
  • メディア: 単行本

希望の格闘技

希望の格闘技

「2019年マンガ10傑」ほか各賞を選定します。

ぱち
ぱち
ぱち、と。

このマンガがすごい!などが発表される前に、先行して発表しようと思います。ただ、時間がかかるので、記事の全文を書くまでに、何回かに分けてUPします。お手数ですが、何度かご来訪してください。


それでは・・・・・「2019年漫画10傑」をば。その前に恒例、この賞の特徴、注意点について。
【重要な注意点】
・「10傑」は1−10位の順位付けをしているわけではありません。
・うちの賞の基準として、、『過去に一度選んだものは、ことしは自分が実際に面白いな、すごいな、と思っても優先しない』ようにしています(多少の例外はある)。「なんであれ入ってないの?」と思うものは、これが理由なことも多いと思います。
※この記事の末尾に、過去の賞へのリンクがあります。
同時に、2017年から、それを補う特別枠も作りました。


それではいってみよーー

まず、ここに、一覧を掲載

まず先行して、紹介記事かいたものを一覧化します。これも、徐々に追加していきます。
 

作品名 作者 表紙
10傑 MUJIN 岡田屋鉄蔵
10傑 バディドッグ 細野不二彦
バディドッグ (1) (ビッグコミックス)

バディドッグ (1) (ビッグコミックス)

10傑 異世界もう帰りたい ドリヤス工場 単行本まだなし 第一話試し読み
10傑 ゆこさえ戦えば 福井セイ
10傑 バキ道 板垣恵介
バキ道 (少年チャンピオン・コミックス)

バキ道 (少年チャンピオン・コミックス)

  • 作者:板垣恵介
  • 発売日: 2019/03/08
  • メディア: コミック
10傑 善人長屋 尾瀬あきら
善人長屋 (1) (ビッグコミックス)

善人長屋 (1) (ビッグコミックス)

10傑 修羅の刻 東国無双編 川原正敏
10傑 ダンピアのおいしい冒険 トマトスープ 単行本まだなし各話へのリンク
10傑 宇崎ちゃんは遊びたい!
宇崎ちゃんは遊びたい! 1 (ドラゴンコミックスエイジ)

宇崎ちゃんは遊びたい! 1 (ドラゴンコミックスエイジ)

  • 作者:
  • 発売日: 2018/07/09
  • メディア: コミック
10傑 ぽんこつポン子 矢寺圭太
10傑プラス1 異世界ちゃんこ 林ふみの

◆つづいて各特別賞

【第4回内山安二賞】「マンガで読む 新研究 織田信長 」すずき孔 (著), 柴裕之 (監修) /5分でわかれ!印象派 須谷明

マンガで読む 新研究 織田信長

マンガで読む 新研究 織田信長

  • 作者:すずき孔
  • 発売日: 2018/09/28
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

5分でわかれ!印象派

5分でわかれ!印象派

  • 作者:須谷 明
  • 発売日: 2019/11/25
  • メディア: 単行本

※大前提である「内山安二賞」とは何か?こういうことなのでご了解ください(笑)↓ 啓蒙、情報の面において優れた漫画を選ぶものです
「知の巨人」内山安二氏賛歌。そして第1回「内山安二賞」受賞作が決定!(※俺の心の中で) - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20160706/p1



【連載山場賞】「センゴク権兵衛」「BLUE GIAINT SUPREME」

センゴク権兵衛(17) (ヤンマガKCスペシャル)

センゴク権兵衛(17) (ヤンマガKCスペシャル)

  • 作者:宮下 英樹
  • 発売日: 2019/11/06
  • メディア: コミック
BLUE GIANT SUPREME (9) (ビッグコミックススペシャル)

BLUE GIANT SUPREME (9) (ビッグコミックススペシャル)

  • 作者:石塚 真一
  • 発売日: 2019/10/30
  • メディア: コミック

 ※「連載山場賞」とは、或る程度連載が続いているものを対象に、全体ではなく「その年に盛り上がりを見せた」作品を表彰するものです。過去に10傑に選んだ作品を、主に対象とします(そうでないなら普通に10傑入りするので)



【特別功労賞】「銀の匙荒川弘   ※特別功労賞は、連載をその年に終了した作品が主な対象となります



「最優秀実写化賞」 名前の通り、優れた漫画の実写化を表彰するものです。今年が初選定

きのう何食べた?

きのう何食べた? Blu-ray BOX(5枚組)

きのう何食べた? Blu-ray BOX(5枚組)

  • 発売日: 2019/09/18
  • メディア: Blu-ray


このあと、個別の作品紹介に入ります。なんどかこのページ、再訪してください。


MUJIN

すでに記事を書いて紹介済みの作品は、リンクを張ります

m-dojo.hatenadiary.com

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MUJIN無尽ー伊庭八郎描く漫画。新選組も出てくる

最近だと、南北戦争を経た諸外国の銃の進歩に驚く話や、そんな銃で武装した英国軍と薩摩藩が”引き分けた”ことに警戒を強める話などが描かれ、幕末の風雲に向けて徐々に風が強まるさまが感じられる。

バディドッグ

すでに記事を書いて紹介済みの作品は、リンクを張ります

m-dojo.hatenadiary.com

はじめはバディドッグ単体に振り回される流れだったが、そのうち、曲者のキャラクターを次第に周囲に配置し始めました。
そのへんはむしろ「うる星やつら」などに近いかもなあ。AIにまつわる最近のトピックを入れ込むのもうまい。

異世界もう帰りたい

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異世界もう帰りたい・ドリヤス工場 翻訳の魔法
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異世界もう帰りたい ドリヤス工場
ことし始まった連載は今回これぐらいかな?
たぶん2019年12月現在、雑誌連載に追いつく形で全編が読めると思うんだが……
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これはげっぷが出るくらいに「異世界もの」が市場にあふれ、その上で「お約束」をみなが共有しているうえで成立するパロディ作品ではあるし「異世界には来たものの、マジで何のチート属性もないひと」というのがワンアイデアに近いが…それはそれとして水木しげるタッチで描いちゃう、それが奇妙なユーモアになっている。フハッ。

ゆこさえ戦えば

実はサンデーに載っているのに、あまり熱心には追ってなくて読んだり読まなかったりなんだけど、この前「ユーチューバーを扱っている漫画」で取り上げる関係でさかぼのって、いやさかのぼって読んだ。
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ユーチューバーと漫画 ゆこさえ戦えば
思うに、まずはデスゲーム&使い魔もののパロディなわけだけど(つねに悪魔、死神系がそばに…で「デスノート」の設定を思い出す人もいよう)「闘えば最強」「でも本人は、その強さに自覚的でも誇りがあるでもない」「だから、そんな子がそれにこだわるライバルたちに勝っちゃうとさらにカタルシスになる」…ってのは「YAWARA!」にむしろ近いんじゃないか、と。元ネタはなんなのかわからんけど、巷で時々見るジャーゴン「おれ、また何かやっちゃいました?」もそれかも。
あとさ、サンデーっていま、「悪魔城でおやすみ」「ケモノ達の夜」と悪魔ものやたらかぶってるよね(笑)。吸血鬼まで加えると「よふかしのうた」があり…こういうのってジャンル調整とかしないのか。まあ、それが社会やブームを反映している、のでしょう。新選組が1冊のなかに3本出たりするところもある。

バキ道

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バキ道4 板垣恵介 相撲
私もMMAファンとして、相撲鳥がMMAに出てきた結果を知っている。元横綱から、体の不調ではなく不祥事でやめさせられた、現役ばりばり幕内力士までね・・・・その結果「何でもありのファイトで強い大相撲力士、はリアルでなくファンタジーとして描かなければならない」ということは、もうみんな共通認識だ(笑)。でも、だからこそ想像力が試され、そして自由にリミッターをはずして想像力を暴走させることができる、のもまた事実。あと、実際問題として「刑務所の凶悪犯、中国拳法、原始人、剣豪武蔵…みんな描いちゃったぞ、次どうすんだ?」な状況も現実にあったんだろうな。それは藤子・F・不二雄先生が「映画の大長編、過去、宇宙、秘境、異世界、海、地底…みんな描いちゃったぞ、次どうすんだ?」な状況になったのと同様だ。さて、現実としてどうなるんですかね、このvs大相撲エピソード。

善人長屋

基本、泣かせのうまい作家だし、原作もあるしで安定している。「善人長屋」は逆説的な名称で、大家から店子まで「元大物」の犯罪スペシャリスト。スリから文書偽造から何でもござれ。だが、そこに入ってきた新入居者は、掛け値なしのまっとうな善人。この人間の前では正体を皆で隠そう、という共通認識でごまかしてるが、この新入りは善人であると同時にたいへんなお節介で、善意と親切から次々とトラブルを持ち込み……という基本設定だけでおもしろいでしょ。

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善人長屋 尾瀬あきら

修羅の刻 東国無双編

すでに記事を書いて紹介済みの作品は、リンクを張ります
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その後の「西国無双編」とくらべても、こちらに軍配があがる。
やはり白眉は「蜻蛉切は、槍で斬れるのではない。忠勝が技で蜻蛉を切ったのだ」というところや、この画像にあるような「生涯…ただ一度の私闘」みたいなくだりかな。
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ダンピアのおいしい冒険

すでに記事を書いて紹介済みの作品は、リンクを張ります
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ダンピアのおいしい冒険より 王立学会を巡る複雑な感情
これは 事実談であり
    ・・・・・・・この海賊兼学者は、実在する!!!

宇崎ちゃんは遊びたい!

話題を呼んだ、その一点(笑) ぶっちゃけ、内容的には少なくとも好みではない。
しかし、これだけ「議論を呼んだ」作品は近年知らない。論壇漫画賞があればぶっちぎり受賞作。

それでもアンタ、うちはいちおう「作品論」書いてるんだぜ。だ〜〜〜〜れも、あれだけ話題になっておきながら、作品論は書いちゃいねェんだ。
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宇崎ちゃんは遊びたい、男性の先輩にも上から目線のひと
ただし基本、無料公開の数本しか読んでないことはナイショだ(笑)

ぽんこつポン子

spi.tameshiyo.me
・平凡な日常に
・特殊能力を持った不思議なキャラが闖入
・一般の家庭に居候をはじめて珍騒動
・それから、その日常に「すこし・ふしぎな物語」が始まる……

という話は、「オバQビル」をぶったてた小学館ならば、一種のフラッグとして掲げるべきなのである。人気が出ようと出まいと、トライし続けるべきなのである。それは自由惑星同盟アーレ・ハイネセンの伝統を守ることこそが存在価値であることと同様だ。
……とわかるようなわからんようなことを言いだしましたが、そういうことです。他の「10傑」であるバディドッグもそうなんだけどね。
そんな作品であるなら、出来不出来はともかく(なところも正直ある)応援するのである。しかしまあ、そういう「一般の家庭」が小学生とパパさんママさんの家庭でなく、過疎の田舎にいる独居老人であることが令和の風景でしょうか。

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ぽんこつポン子とロボット三原則
ちなみに上記部分が「最大限SF」なところで、これ以上のSF設定とかめったに出てこない。
ちなみに、1巻だか2巻だかの推薦帯を描いたのがゆうきまさみ先生。実は、「首がすぐとれる」という特徴も大先輩から受け継いでおり、ある意味で「ロボット魂伝承」なところがちょっと泣かす。
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ぽんこつポン子首落ちる

異世界ちゃんこ

タイトルだけでランク入り。ぶっちゃけ、話どんなのか知らない。
しかし「異世界ちゃんこ」、これだけで十分に称賛されるに価する。声に出して読みたい日本語だ
いま試し読みだけ確認

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異世界ちゃんこ

わからんけど、わかった気になった!!!

内山安二賞 『マンガで読む 新研究 織田信長』 「5分でわかれ!印象派

うち的にも追っていた話である「信長、意外と旧来秩序を重んじる保守派だった」テーマを最初に本格的に漫画化した、という栄誉を担うであろう。「エリカが来ない」ならぬ「麒麟が来る」(このギャグこの前やったばかりだろ)でも描かれるこの話は2020年にブレイクするはず。その予習としても。
m-dojo.hatenadiary.com
togetterでも関連したものがある
togetter.com


印象派のほうは、ぶっちゃけtwitterでぜんぶ読んだよな…ってのはあるけど、そこはお礼としても、ね。
togetter.com
togetter.com

いい作品だ、としか言いようがない。

【連載山場賞】「センゴク権兵衛」「BLUE GIAINT SUPREME」

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センゴク、連載終了に少しづつ…小田原攻防戦
センゴクは、まもなく最終回を見据えていると作者本人の談。それにふさわしい、「コンスタンティノープル以東、最大の要塞」である小田原城攻略戦。秀吉のワンサイドゲーム的に語られることも多いこの戦争だが、当然ながらそう単純でもなく‥特に、武功を望む個々の武将には、それぞれで激戦地がある。

ブルージャイアントは、基本あんまり英語も得意じゃない主人公が単身ドイツにいってどうなる、と思ったが、面白くなった。その、単純な語彙の英語が、作中で巧く生きている。

【特別功労賞】「銀の匙荒川弘   ※特別功労賞は、連載をその年に終了した作品が主な対象となります

「最優秀実写化賞」 「きのう何食べた?」 名前の通り、優れた漫画の実写化を表彰するものです。今年が初選定

どちらもほぼ、内容に文句をつけようがないが、それに比すべきライバル候補は多数あった。ことし終了した連載作品なら「銀魂」「火ノ丸相撲」「響〜小説家になる方法」「白銀のニーナ」…銀魂は最終回詐欺で自爆したけどな(笑)
実写化作品も「弟の夫」「べしゃり暮らし」「ミリオンジョー」「昭和元禄落語心中」(昨年だっけ?)などなどあったのだが、自分がちゃんと漫画原作実写ドラマを見るようになったのは最近だ(映画はほぼ無いし)。もっと詳しい人なら、別の選定基準もあるだろう。


過去の一覧です 以前一度受賞した作品は、今すごく面白くても外してること多いです(例外はある)

■【完成】「2018年マンガ10傑」(第3回「内山安二賞」も)を選定します。
m-dojo.hatenadiary.com

■「2017年マンガ10傑」を選定します。第2回「内山安二賞」なども併せて授与。 -
d.hatena.ne.jp

■「2016年マンガ10傑」を選定します。「特別功労賞」もあの作品に - 見えない道場本舗 (id:gryphon / @gryphonjapan)
d.hatena.ne.jp
■ひとあし早く、当ブログの「2015年/2014年マンガ10傑」を選定 -(つまり2014年は休みだった)
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■(番外)「知の巨人」内山安二氏賛歌。そして第1回「内山安二賞」受賞作が決定!(※俺の心の中で) -
d.hatena.ne.jp
■「見えない道場本舗」選定・2013年度漫画10傑 
d.hatena.ne.jp
■「見えない道場本舗」選定・2012年度漫画10傑
d.hatena.ne.jp
■「見えない道場本舗・2011年度漫画10傑」(※ここから順位なしの10選に) 
d.hatena.ne.jp
■2010年度漫画ベスト 
d.hatena.ne.jp
■2009年漫画ベスト 
d.hatena.ne.jp
■2008年漫画ベスト 
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20081231#p4

(2007年は「06年とほぼ同じなので休み」となっていた)
■2006年漫画ベスト 
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20061230#p2

赤松健氏、安倍政権の協力者となる(※著作権法改正についての有識者検討会構成員)




もちろん、タイトルは少し意味深で、ようは政策について、このような政策を実現させたいと思うものが権力(政府であることも、政権与党であることもあろう)とどこかで接触することは、必然的に権力に取り込まれた、権力に近づいた、ということに、どこかでなるだろう、という話。

これはアメリカのオバマ―トランプ政権でも、、韓国の朴槿恵文在寅政権でも同じであります

ヴィンランド・サガ、王子覚醒までの英国戦は「撤退戦もの」の傑作。他に「皇国」「アンゴルモア」「バルツァー」…/「王冠の意志」の話も傑作!

NHKで放送の「ヴィンランド・サガ」、先週書けばよかったんだけど書き逃したので今更。

この作品も本当に大河連載になったけど、はっきり「〜編」と分けられるような構成になってますよね。
ほんで、第二章ともいえる「尊敬するお父さんを殺されたトルフィンが敢えて「仇」のアシェラッドの配下となって、戦士としての実力を磨くも暗い影を持ち、英国を転戦する」話…正直、だいぶ話を忘れてて、今回見て気づいたんだけど…ロンドン攻防戦で敗北し、追われる身となったクヌート王子をアシュラッドが保護、トルケル軍の追撃から逃れていく顛末は戦記物、軍記ものでも「撤退戦」を描くものだったんだよね。

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ヴィンランド・サガ 4巻からは「撤退戦」もの
ヴィンランド・サガ(5) (アフタヌーンKC)

ヴィンランド・サガ(5) (アフタヌーンKC)

ヴィンランド・サガ(6) (アフタヌーンKC)

ヴィンランド・サガ(6) (アフタヌーンKC)

当然ながら、撤退戦というのは一種の負け戦で、大平原にて大軍勢が雌雄を決する、というような会戦ものや、難攻不落の砦をいかに落城させるか、あるいは守り切るか?みたいなものとはだいぶ様相がちがう。


どう追手の追跡をくらませるか、途中途中で迎え撃っての遅滞戦術を行うか、橋や道路を破壊するか、それを再建するか、迫りくる寒さや飢えの中、乏しい食料や燃料、あるいは宿所をどう補給していくか、絶望的な状況で裏切りをどう防ぎ、見抜くか‥‥


これを描くのは、ちょっと簡単そうで難しい。というか軍事物語の中で、やはりちょっと特異な位置づけのような気がする。

他の作品は……
と、これははじめから目算があって、というかそういう先行例があるから、今回のヴィンランドサガも「ああ、これ撤退戦ものという『ジャンル』だ」と気づけたんだけど……


皇国の守護者(あえて漫画版)」

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皇国の守護者「撤退戦もの」の傑作
皇国の守護者 1 (ヤングジャンプコミックス)

皇国の守護者 1 (ヤングジャンプコミックス)

※現在、堂々絶版中!!!!!!!!


「アンゴルモア 対馬編」

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アンゴルモア撤退戦



軍靴のバルツァー※王子たちがクーデター騒動で追われる展開のところね

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軍靴のバルツァー撤退戦、機関銃での逆襲
騎兵たちの追跡に、いよいよ進退窮まった逃亡軍が、まさに最新の「騎兵殺し」だった機関銃と鉄条網で、一発逆転をする場面も忘れがたい
軍靴のバルツァー 5 (BUNCH COMICS)

軍靴のバルツァー 5 (BUNCH COMICS)

軍靴のバルツァー 6 (BUNCH COMICS)

軍靴のバルツァー 6 (BUNCH COMICS)


それぞれ、見ごたえがあってなかなかによしです。

史実に依拠したものは、信長の忍びなどで描かれた『金ヶ崎の退き口』でしょう。2020年の明智光秀ドラマ『エリカが来ない』…もとへ、『麒麟が来る』でも重要場面となる筈。
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信長の忍び(4) (ジェッツコミックス)

信長の忍び(4) (ジェッツコミックス)


おっと「撤退戦中の撤退戦」、ナポレオン軍のロシアからの敗走記もこの前描かれたっけ。
「ナポレオン 覇道進撃」

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ナポレオン覇道進撃16 ロシアからの撤退戦





さて、ここまで読んだ読者の皆様、皆様におかれてはほかに「撤退戦もの」の傑作をご存知でしょうか?
もしあれば、漫画、小説、映画、ノンフィクションその他に関わらず、ご教示いただければ幸いです。

だが、はてな匿名ダイアリー三大撤退戦もの ヴィンランド・サガ 皇国の守護者 ほかには?とか書けば殺到するんだろうけど、こっちじゃそーはならねーんだろうな。(この話なんどめだっけ?)



余談 本日の王の独白「王冠には意思があるのだ」も、この作品の白眉でした。



多くの作品で、「邪悪な前の為政者は倒れ、英雄が新しい王になる」は描かれる。だが、その英雄は、最後まで英雄足り得るのか。
ヴィンランド・サガでもまだその末は描かれてはいないものの、クヌート王子がこのあとXXXXXXXXXXXXXで、XXXXXXXXXXXたあともXXXXXXXXXXXXをしたりするわけで…。

vodmovienavi.com
…スヴェンの王冠にかぶられる人生がみてとれました。
スヴェンにもかつては理想があった。
そういう風に私は見ました。
しかしやはり権力がそれを許さなかったのでしょう。
つまり王冠の重み。
それに耐えきれなくなってしまった。
であるとするならば。
権力という王冠の命令。
それにしたがって生きるしかない。
もはや王冠の奴隷になる……

くしくも、この前、まさに自分の理想の強国を作ろうとした英雄の視点から、『追放された悪逆の父王』とされ続けた男の伝記武田信虎が出て、人気を博している。

武田信虎 (中世武士選書42)

武田信虎 (中世武士選書42)

甲斐を統一し、名門武田氏を戦国大名に押し上げた武田信虎の生涯を武田氏研究の第一人者として知られる著者が克明に描写いたします。今川・北条と渡り合い、甲府の開府や税制改革など、数々の功績を誇る名将はなぜ息子信玄に追放されたのか!?信玄の背後に隠れた知られざる実像に迫ります。

内容(「BOOK」データベースより)
甲斐統一・甲府開府など、数々の功績を誇る名将はなぜ信玄に追放されたのか!?信玄の背後に隠れた知られざる実像を、武田氏研究の第一人者が活写する。

NHKで東京直下型地震のシミュレーション番組(4日連続)

今現在、放送ちゅう!!

www6.nhk.or.jp



2019年12月1日(日)
午後9時00分~9時49分
関連ジャンル
災害

NHKスペシャル計7本を中心に、各時間帯のニュースや、「あさイチ」「ごごナマ」など様々な番組、デジタルサービス、イベント展開と連携しながらNHKが総力をあげてお送りする「体感 首都直下地震ウイーク」のプロローグ。
新しい令和の時代も様々な災害に襲われ大きな被害を受け続けている日本。こうした中、今後30年以内に70%という高い確率で発生することが懸念されている大災害が首都直下地震だ。想定M7.3、最大震度7。揺れによる全壊家屋最大約17万5千棟、焼失家屋41万2千棟、死者2万3千人、負傷者12万3千人、経済的被害95兆円…。首都直下地震が起きたら一体何が起きるのか? その被害の全貌を、内閣府中央防災会議作成の被害想定に最新の研究成果を加えて紹介しつつ、1週間連続する集中編成で、どう首都直下地震を先取りして体感していただくのか、命を守るノウハウをどのように知っていただくのか、ナビゲートしていく。
MC:井ノ原快彦、小野文惠アナ
ゲスト:テリー伊藤北斗晶新川優愛、中林一樹(首都大学東京名誉教授)

畠中恵の新作『わが殿』は「時代劇版・内政チートもの」?/時代劇と異世界ものの相互比較は可能か

わが殿 上

わが殿 上

幕末期、ほとんどの藩が財政赤字に喘ぐ中、大野藩も例外ではなかった。
藩主・土井利忠は、様々な藩政改革を断行し、多額の借金を抱える藩財政を立て直そうとする。その執行役として白羽の矢が立てられたのが、若干八十石の内山家の長男である七郎右衛門良休。
四歳年下の殿の人柄と才覚に惚れきった七郎右衛門は、己の生涯を懸けて利忠と向き合い、時には反発しながらも、大野藩の再生に奔走する。

しゃばけ』『まんまこと』の著者が初めて実在の人物をモチーフに描いた、痛快新感覚歴史小説


話が、ここからつながります
m-dojo.hatenadiary.com


そこでも紹介している、ノンフィクション作家関川夏央氏が分析した「おじさんはなぜ時代小説が好きか」で、時代小説が好まれる理由を書かれています

……時代小説、といっても、現代の作家が描くわけですから、基本的には現代の物語なのですが、現代を舞台にすれば、生々しすぎたり、そらぞらしくなったりしかねない物語が、江戸を舞台にすることで、根も葉もある大人のおとぎ話になる…

おじさんはなぜ時代小説が好きか (集英社文庫)

おじさんはなぜ時代小説が好きか (集英社文庫)

これを読んで自分は「異世界ファンタジー」の隆盛と、まったく同じじゃん、と思ったのですね。

これはまだ「仮説」でいいのだが、おもしろさの「核」のようなものは同じで、それが、おじさん向け?に時代小説になったり、若者向け?に異世界ファンタジーになったりするとしたら、それ自体が興味深いじゃー、ありませんか。
かつてサルまんでは「忍者まんがは無くなっているのではなく、エスパーまんがに形をかえているのだ」と喝破したことがあったっけ。


そういう視点から、「内政チート異世界ファンタジー」と同様に「内政チート時代劇」があっておかしくない。いや、ほんとにあったのかもしれない。むしろ先輩かもしれない。


それが、上記リンク先記事で紹介されている各種小説であり「家康、江戸を建てる」はドラマにもなった
m-dojo.hatenadiary.com

家康、江戸を建てる (祥伝社文庫)

家康、江戸を建てる (祥伝社文庫)


ていうか、公開中の「決算!忠臣蔵」も、一種の内政…チートと言うかどうかは知らないけど、まあ合戦、討ち入りなどをデスクワークの場面から構築するわけですから大きく同ジャンルだと思うのですね

映画『決算!忠臣蔵』予告30秒 11月22日(金)全国ロードショー



ずらずらと並べて、本題に来てないのでやっと戻るけど(笑)「わが殿」はちょっと前に新聞連載小説だったので、だいたい内容を読んでいるのですね。


「幕末」が始まろうとしているとき、ちょっと小さめの藩が、若き君主のもとで改革を行おうとする。その藩主を、ひそかに「織田信長の再来ではないか」と見立てていた、その近習の侍。
殿は、この侍を抜擢し、借金の整理や新しい財源を作れ、と命じる。
いきなりそんな大役を任された彼は目を白黒させつつ、鉱山開発や新商品開発、それを大阪のような消費地で高く売れるシステムの構築…などに乗り出す。
そんな中で、彼は商人や技術者からも大いに学び、生きた「経済」の在り方を一から学ぶ。

しかし、急な改革には当然ながら守旧派、反対派が生まれ、彼の失脚どころか、暗殺まで狙う一派が現れる。
そして、えっちらおっちら彼が財政再建を進めても「わが殿」は突然、あらたな”浪費”を始める。学問所?最新の銃?なぜ、そんなものが必要なのだーーーーーーーーーー


おもしろいのは、「わが殿」は、―――これはひとつのパターンにもはやなっている、まあホームズ以来なんだけど、藩政改革の実行者・内山七郎右衛門良休は、有能で能動的な主人公なんだけど、一種の「ワトソン役」を兼ねているんだよね。
彼のような有能な人物から見ても、さらに「わが殿」・土井利忠はミステリアスな存在で、本音、何を考えているかはわからない。いろいろと先駆的な構想はあるようだがーーー。
そこを”忖度”しつつ、主人公が外からその謎の主君を眺める、そこが読ませどころ。

そして、次々と新事業や新財政に取り組み、成長発展しているところは確かに俺TUEEEE的な内政チートでもあるんです。


だから、この作品は時代小説が好きな人だけでなく、「異世界内政チートもの」が好きな人に敢えて読んでほしいと思う。
@mizunotori さんみたいな人がね(このかたは別に内政チートや異世界だけ読んでいるわけじゃないのだが)
kazenotori.hatenablog.com

mizunotori
@mizunotori
ライトノベルの話しかしません。 https://marshmallow-qa.com/mizunotori
東京都kazenotori.hatenablog.com


そういう話です