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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

竹書房の電子書籍印税は「50%」である。漫画家から「素敵!」の声

各界に衝撃が走ったり走らなかったり。


竹書房電子書籍印税は50%です!竹書房素敵! 」





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プロレススーパースター列伝 ブッチャーファイトマネーはフィフティフィフティー

その後まとめあり。異議と言うか、意味合いの解説ツイートも

まとめになった。この「50%」の意味にはいろいろある、他と比較すると…みたいな話も続いている。
togetter.com


これがそもそもの発端?
togetter.com

伝説の編集者・文春の田中健五氏は、今老人ホームにいる。だれかオーラル・ヒストリー聞き取りを。

ノンフィクション作家で2004年に亡くなった、本田靖春という方がいる。有名な人ではあるが、同時に没15年ともなると、記憶や話題に上ることは少なくはなっている。
しかし、亡くなる直前まで未完の自伝を執筆、昨年は評伝を後藤正治氏が書いたのである。そういう点ではやはり別格の存在なのだろう。


自伝のほう、「我、拗ね者として生涯を閉ず」は、本当にここから!というところで話が終わってしまっている。天命、仕方ないとすべきかもしれないが、梶原一騎「男の星座」とならんで、三大「いいところで終わるなよこんちくしょう絶筆作品」のひとつである。あと一つは考えてないが。

何がいいところで、かというと、
・本田氏は読売新聞で活躍したあと、フリーのノンフィクション作家となった
・が、その時、発表の場と取材ができるような十分な環境を整え、才能を花開かせた編集者が文藝春秋田中健五だった
・本田氏と田中氏の交友、田中氏の人間性や編集者としての優秀さへの好感が語られる
・だが、田中氏とイデオロギー面での齟齬が深まり、文藝春秋から離れる心境に徐々になっていく……

というところで、おしくも絶筆となった。それが「我、拗ね者として生涯を閉ず」であった。


田中健五!
雑誌の編集界ではまちがいなくレジェンド的存在であり、その業績も個性も屹立している。ある種の功罪も。
簡単にいえば

・「諸君!」創刊者
本田靖春立花隆児玉隆也などの伝説的ノンフィクション作品の担当編集
・この創刊を巡っては、もうひとりの文藝春秋レジェンド編集半藤一利との緊張関係があったという。
・80年代後期に花開いた「花田紀凱週刊文春」の生みの親
・この前亡くなった和田誠氏の週刊文春の表紙絵を始めた人
・この前亡くなった安部譲二を物書きにした人
・「マルコポーロ事件」で社長を退く
ja.wikipedia.org

これだけで、只者ではない



※この辺をもっとくわしく、いくつか引用して論じるのが趣旨だが、ちょっとある記録などが見つからない&写すのに手間がかかるので(中略)。あとで充実させることにして、本題に入ります。





2018年に本が出た「拗ね者たらん」は、そのアンサーソングというか、続編と言うか…もちろん後藤氏という、独立した視点を持つ人が書くのだから、ただの続篇になるわけがない。本人も「自伝があるのだから、評伝は不要と思っていたが、他の切り口でやれば成立するかと考えた」という趣旨のことを書いている。その切り口が、担当編集者の思い出話で、あり、田中健五にも話を聞くことであった。

今現在、田中健五氏はどうしているのだろう…そんなことにも興味があったが、
ところが、まったく意外な一文を目にする。

東京・三鷹に暮らす田中健五を訪ねた。いわゆる高級老人ホームで、瀟洒なつくりの新しい建物 である。一階にはダイニングルーム、談話室、図書室、ビリアードなどがあって、中央部に広い中 庭が設けられている。訪れたのは午前の時間であったが、フロアーでは入居者たちがインストラクターの指導で軽い体操を行っていた。
庭に面した、明るい陽光が差し込む一角に置かれたソファーで向かい合った。一九二八(昭和三) 年の生まれであるから八十代後半になる。文春の社長・会長を、さらに日本文学振興会日本雑誌協会の理事長などをつとめてきたが、いまは公職から退いている。先に夫人を失い、当ホームへ移り住んだとのことである。 住み心地はいかがですかと訊くと、こんな答えが返ってきた。 「暮らしていく分には何もかも揃っていて、いたせりつくせりではあるんだが、まぁ高等刑務所とい うところだな」
 洒脱で、さばけた感じの老紳士であった。
田中に二つ、尋ねたいことがあった。一つは本田と出会い、さまざまなテーマで雑誌に起用し、 『現代家系論』を刊行した時期の思い出である。このことは第一章で記した。
もう一つは、本田の”最終原稿”にかかわることである。これは私の深読みであるのかもしれない が、田中への私的メッセージが含まれているように感じ取れることである。
文春の社長在任時、『MARCOPOLO」誌上で「ナチのガス室はなかった」とする偽の記事が載った。田中は社長を退任して会長になるが、前記したように本田は『VIEWS』連載のコラム でこれを痛烈に批判、田中は会長職を含めて公職を退くべし、と書いた。作家・本田靖春のゆずれない見解であったが、<私人・本田靖春>の<私人・田中健五>への思いはまた別のものもあったろう。 そのことを、最後の機会に触れておきたいということではなかったのかー。
田中は、「我、拗ね者として生涯を閉ず」の連載を記憶していた。
「…まあ、最後には緩めてくれた気配はあったがね」
本田のラストメッセージは、田中に届いていたのである。

「編集者と書き手が、一心同体になって傑作を生み、書き手は成功の道を歩み始める」
「しかし、イデオロギーの面でどうしようもない亀裂があり、人間関係の親密さとは別に袂を分かった」…あるいは「しかし、イデオロギーの面でどうしようもない亀裂があり袂を分かったが、人間関係の親密さとは別だった」とも言い換えられる。

この関係は、自分がもっと若いころに読んだ「アシモフ自伝」での、アイザック・アシモフロバート・キャンベルの関係に似ている。キャンベルとアシモフは、アイデア・キャンベル、実際の構想と執筆・アシモフで、不朽の名作「夜来る」を書くなど、ひとかたならぬ関係だったが、キャンベルは戦前アメリカ的なライトで、アシモフはたしか彼を「(古代の蛮族王)アッティラより右」と評していた。不思議な言い回しだなと印象に残っている。



まあ、その話はともかく、一番上の引用で驚いたのは、田中健五氏が今は老人ホームにいるということだ。
いや、おかしくない。社会的成功者、経済的成功者は老人ホームには入らない、は昔の話で、今は仮に家族がいても、そこに介護やら世話やらを引き受けてもらうのはいやだということで、高級老人ホームに入る名士というのも相当にいるのだろう。田中氏は、既に妻を亡くしている。そして、後藤氏の取材からまた年月は経ち、今、田中氏が健在なら91歳である。

そこで、である。田中氏も老人ホームで生活するなら、おそらくは多忙極める、ということはないだろう。
どなたか、ノンフィクションを手掛けたい人、さらにいえば御厨貴ゼミが広めたように「史書として残すべきオーラル・ヒストリー」を手掛ける研究者もいるだろう。
・時間に余裕があり、(少なくとも数年前は)意識も記憶もはっきり
・出版ジャーナリズムに、大きな足跡を残している
・歴史に記録を残すことの意義も分かっており、インタビューを拒否するようでもない

こんなひと、田中健五」氏にいまインタビュー、オーラルヒストリー採録をして、記録に残したい、という人はいませんか??いたら、外野の野次馬の勝手な希望だが、ぜひ試みてほしい。文芸春秋社に聞けば、現在の連絡先もわかるだろう。
というか、今現在の話でも、上に上げたように、この前亡くなったばかりの有名人、和田誠氏・安部譲二氏の2人だけでも、絶対にたくさんの秘話がある筈よ?
彼らに関するインタビューをいまするだけでも、十分に読者の興味を惹くことが出来る筈。ネットメディアがやってくれてもいいのよ???


追記 2022年逝去

田中健五さん死去 元文芸春秋会長
2022年5月17日 07時18分

 田中健五さん(たなか・けんご=元文芸春秋会長)7日、肺炎のため死去、93歳。広島市出身。葬儀は近親者で行った。後日、お別れの会を開く予定。
 東京大文学部卒業後、53年、文芸春秋新社(現文芸春秋)入社。月刊誌「文芸春秋」の編集長だった74年にジャーナリストの立花隆氏を起用。首相の金脈問題を特集した「田中角栄研究」を掲載し、田中内閣は2カ月後に総辞職した。「週刊文春」編集長も務め、88年に社長、95年、会長に就任した。
www.tokyo-np.co.jp


柳澤健氏はフェイスブックで、自分がおそらく最後のインタビューアーだった、と書いている。

柳澤健
5月17日 ·
偉大な編集者だった。おそらく、私が最後のインタビュアーだろう。https://www.asahi.com/articles/ASQ5J5WY0Q5JUCVL02Y.html...
www.facebook.com

「コーランを焼く」に反対の理由…『反発を招く』『亀裂が広がる』『理念に反する』(朝日新聞2010年社説)

既に過去に論じた話だが、9年後のいま、読まれることにいささかの意味があろう。

朝日新聞 2010年09月10日
米国とコーラン 寛容を取り戻すとき


フロリダ州の小さなキリスト教会が、イスラム教の聖典コーランを焼こうと呼びかけている。今年の9・11の日に「邪悪な宗教」であるイスラムの危険性を知らせるのだそうだ。

コーランの教えを信ずる人たちからどれほどの反発を招き寄せるか。だれもが想像できることだ。

ニュースは世界を駆けめぐり、欧米軍が駐留するアフガニスタンで住民の抗議行動があった。駐留米軍の司令官は米兵への危険が高まると心配した。当然だろう。

自由で寛容な社会の構築は、米国の建国の原点である。初代のワシントン大統領は「米国は偏狭な価値観を認めず、迫害を助長することもない」との言葉を残している。教会の計画がこの理念に反するのは明らかだ。

米国とイスラム世界との亀裂が広がることは避けねばならない。教会は今すぐ計画を撤回してもらいたい

今から9年前、テロリストの乗っ取った旅客機が、ニューヨークの世界貿易センターに突っ込んだ光景はなお記憶に新しい。背景にあったのは、世界の富と権力の多くを手にする超大国米国に対するイスラム過激主義者の敵意と不信だった。

アフガンとイラクでの戦争に突き進んだブッシュ前政権は、この反米感情を静められなかった。変化が見えたのは、イスラム世界との和解を掲げるオバマ大統領が就任してからだ。中東和平への仲介に乗り出し、イラクからの米軍撤退にようやくこぎつけた。

しかしいま露呈しているのは、イスラムとの共存をめぐって対立し、苦悩する米国内部の苦い現実である。

世界貿易センター近くにイスラム教のモスクを建設する計画が住民の反対で暗礁に乗り上げている。異文化への理解を進める計画だが、9・11テロの被害者家族からは「息子の思い出への侮辱だ」という声が上がっている。

中東や西アジアを中心に、イスラム教徒は世界に十数億人いるとされる。移民社会の米国にも数百万人が住み、数多くのモスクがある。宗教は異なるが、同じ社会に住んでいるのだ。

欧州でも、イスラム系移民排斥や女性のベール着用禁止の動きが起きている。社会の少数者への視線が厳しさを増す背景には、失業者の増加といった社会不安の増大もあるのだろう。

いまやイスラムとの共存なしには、米国はもちろん、世界の安全や繁栄はありえない。

オバマ大統領は昨年、カイロ大学での演説で、コーランユダヤ教の律法タルムード、キリスト教の聖書を引用し、「世界の人々はともに平和に暮らすことができる」と呼びかけた。

狭量な考えを排し、異なる文化を受け入れる寛容と度量をもつ。米社会はそんな伝統を取り戻してほしい。


『一部の人達が神聖だとみなすものを焼く(光景を見せる)』と敷衍化してもいいかもしれない。


関連記事のリンク集を置いておきましょう。

m-dojo.hatenadiary.com

本日16日午後10時半から、NHKで埼玉県参院補選の政見放送…あの男の、あれか…

一つ前の情報発信の訂正も兼ねて

ほんとは、これを放送するはずだった時間帯に、別の番組が入ってた…

www2.nhk.or.jp

NHK総合1・東京

政見放送・経歴放送
この番組を
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2585人が見たい!
(平均2.73点/11人)
みんなの感想 53件
放送スケジュールみんなの感想見逃し配信
参議院選挙区選出議員補欠選挙候補者 経歴・政見放送「埼玉県選挙区」一部手話
2019年10月16日(水) 22時30分~22時44分 の放送内容

tv.yahoo.co.jp

つまり、この2候補の政見放送だ…

www.nhk.or.jp



とりあえず、お知らせしておく。
ポピュリズム運動の研究としても意味があるだろう。

歴史秘話ヒストリア、「るーみっくヒストリア」「世にもマジメな魔王 織田信長」ともに本日再放送…のはずが後者は中止?前者は22日未明にも再放送

歴史秘話るーみっくアニメヒストリア[字][再] ウェブ検索
10/22 (火) 0:45 ~ 1:35 (50分) この時間帯の番組表
NHK BSプレミアム(Ch.3)
アニメ/特撮 - その他
番組概要
うる星やつら」「らんま1/2」「犬夜叉」…連載作品すべてがアニメ化され、大ヒットするマンガ家高橋留美子。その魅力の秘密とアニメ史に残した大きな影響を探る。

番組詳細
うる星やつら」「らんま1/2」「犬夜叉」など連載作品すべてがアニメ化され、大ヒットするマンガ家高橋留美子。独特の作品世界は「るーみっくわーるど」と呼ばれる。アニメ化された「るーみっくアニメ」は「ラブコメアニメ」という新しいジャンルを生み出し、多くのクリエイターを世に送り出し、さらにアニメの新しい楽しみ方にも影響を与えた。その秘密はどこにあるのか、魅力的なキャラクターとストーリーから探っていく。

【出演】高田明美,えなこ,千葉繁,藤津亮太,【キャスター】渡辺あゆみ

tv.so-net.ne.jp

と思ったんだけど、こっち、信長の再放送は無くなったかも??
tv.yahoo.co.jp


政見放送って、アレか・・・・・・・・・

「高句麗は朝鮮民族とはイコールではない」と語ったら「それを俺の前で言えるのか」とすごまれ…そしてその後(@zeong氏)







……「実際に来るとは思わなかった、感服した」で焼肉にマッコリなら、いい話かというとやっぱりそうではなく、『こういう抑圧がある(あるいは「あった」)』として捉えねばならない話であろう。
やったのは民間人?だから、という話でもない。

ただ、それはそれとして、(もとより当方が話の真偽をわかるわけでもないけれど)実に数奇な話であります。

朝鮮の歴史―先史から現代

朝鮮の歴史―先史から現代

わかりやすい朝鮮社会の歴史

わかりやすい朝鮮社会の歴史


ちなみに「高句麗」と朝鮮、あるいは中国の、帰属に関する話は事実関係というより、「定義・概念」の話なのだろうと、当方は感じています。まずそこに存在があって、どうあとから定義するか、という話なわけで。
あんにゃもんにゃでもあらばかべっそんでもいいのだ、ある意味
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